迷子の衝動

好きな映画や音楽のお話を。Netflixの掘り出し物コンテンツも紹介します。

1000人殺したおじいちゃん - アクト・オブ・キリング

この写真を見てもらいたい。

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(C)Final Cut for Real Aps, Piraya Film AS and Novaya Zemlya LTD, 2012

孫を抱き笑顔の好々爺。どこにでもいるおじいちゃん。このアンワル氏が他の人と違うのは、1000人もの人を殺めた過去があるということだ。

1965年9月30日、インドネシアでクーデター未遂事件が起こる。この事件以降、インドネシア初代大統領スカルノ氏(デヴィ夫人の夫ね)は失脚し、スハルト氏に政権交代する。実はその裏で未曾有の大虐殺が行われていたのだ。殺された人の数は100万とも200万とも言われ、ターゲットとなったのは共産主義(と思われる)罪のない人々。農民や華僑というだけで殺された人も多くいる。虐殺を行ったのは、政府や軍ではなく、プレマン(freemanの意)と呼ばれるチンピラやヤクザ。写真のアンワル氏は虐殺の加害者として1000人殺したと言われている。それほどまでの虐殺を西側諸国は黙認した。日本も例外ではない。

1000人も人を殺したのだから、罪を償うべきだろうと思われるかもしれない。しかし、現地では英雄と尊敬される存在だ。「共産主義=悪」を倒した人だから。虐殺の加害者で、英雄とされる彼らに「自分のしたことを映画にしてみませんか?自分のした殺人を演じてみませんか?」と持ちかけ、完成したドキュメンタリー映画が「アクト・オブ・キリング」だ。

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映画『アクト・オブ・キリング』予告編 - YouTube

 

恐ろしいほど、笑える映画です。

聞いただけでげんなりするような重い映画と思われるかもしれない。しかし、目の前で繰り広げられる「アクト・オブ・キリング(殺しを演じる)」はシュールで滑稽で思わず笑ってしまうのだ。映画やアニメでのブラックコメディは個人的には凄く大好きな手法で、この映画も例外ではなく、作り手も意図的に笑かそうとして作っている。演技に慣れていないおっさん達の熱演、やたら女装したがるお腹の出たおっさん、過剰な特殊メイク、思わず吹き出してしまう。しかし、ふとした時に「あれ?笑って良いんだっけ?」となる。なぜなら彼らは加害者で、昔起きた大虐殺を誇らしげに演じ、目の前で繰り広げられていたことをリアルに体験したのだ。拷問、尋問、殺害方法。やっていることはとにかく身震いするほど恐ろしい。恐ろしい、笑っちゃう、恐ろしい、笑っちゃう、となって何が何だか分からなくなってくる。

加害者から見た大虐殺

虐殺を描いた映画は被害者側の視点で語られることがほとんどだ。このドキュメンタリーも最初はそのように作られる予定だった。しかし、被害者は一切話したがらないし、政府からの圧力もあり映画にならなかった。「アクト・オブ・キリング」には被害者がほとんど出てこない。加害者の証言がほとんど。そしていろんな加害者が登場する。自分のやったことに罪悪感を感じていない、自分のやったことを客観的に受け止め「そういう時代だったからしょうがない。」「他の国だってやってる。」「良いか悪いかは勝った方が決めること。」とおっしゃる人。主人公とも言えるアンワル氏は、自分のやったことを誇らしげに思っている、ように見える。しかし、よく悪夢にうなされ、殺人を演じているうちに、悪夢の回数が次第に増えていく。

人ごとじゃねえ

悪夢が増えていき、アンワル氏にこの映画の撮影が何らかの心境の変化を与えていることが映し出されている。この映画にはアンワル氏をはじめ、一般的には「超悪い人」とされる人が多く登場するが、なんというか親近感が湧いてしまう。こういう人、身近にいそうだなーって。アンワル氏も1000人殺した人とは見た目ではとても分からない。孫を大事にする良いおじいちゃんだ。観客は「悪」とは何か分からなくなってしまう。「悪」とはそういうものだ。1000人殺したおじいちゃんと自分は関係ないと思っているかもしれないが、大間違いだ。もし、そういう時代に自分がいたらどうだろう。同じ立場にいたらどうだろう。人を殺してしまうのだろうか。「暴力」や「悪」についての映画は数多くあれど、ここまでありのままを見せた映画はないだろう。

ANONYMOUS

エンドロールに更なる驚きが待っていた。「ANONYMOUS(匿名希望)」のオンパレード。「アクト・オブ・キリング」のヤバさを物語っていた。共同監督ですら「ANONYMOUS」だ。命懸けで作ったといっても全く過言ではない。アメリカ人監督のジョシュア・オッペンハイマーはもうインドネシアに行けないだろう。

 

インドネシアの歴史なんか知らなくても全然大丈夫な映画です。映画史に残る大傑作であることは間違いないでしょう。この衝撃はどんなに言葉を並べても、見た人にしか伝わらないと思います。おすすめです。

Everything is AWESOME!!! - LEGO® ムービー

このタイトル、別に映画に感動した勢いで覚えたての英語を使って発狂しているわけではない。「LEGO® ムービー」の主題歌の曲名だ。

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Everything Is AWESOME!!! -- The LEGO® Movie ...

この主題歌をバックに、「LEGO® ムービー」の世界が眼前に広がったとき、思わず涙した。上映開始10分も経っていないのに。CGではあるが、何もかもがLEGOブロックでできている。建物はもちろん、山、海、雲、炎、煙、何もかもがLEGOブロックだ。そしてそこで生活しているミニフィグ達は完全に生きている。よくぞここまで緻密にLEGO世界を構築したものだとひたすら感動した。このヴィジュアルにはある種、狂気じみたものさえ感じる。この感覚はフィル・ロード&クリストファー・ミラー監督の長編デビュー作「くもりときどきミートミートボール」にも感じた。

フィル・ロード&クリストファー・ミラー

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くもりときどきミートボール」は食べ物が空から降ってきてさあ大変!というお話(超要約しました)の大好きな3Dアニメだ。この映画でも、食べ物が降ってくる世界が非常にカラフル。カラフルというか、極彩色、サイケデリック。このヴィジュアルのまま、非常にスピーディーな話運び。しかもブラックジョークを大量にぶち込んでいて、息つく暇がない。終始、超ハイテンションで駆け抜ける。まさに映像ドラッグである(※あくまで子供向けアニメです)。「LEGO® ムービー」も同じ調子だ。しかし、動きが普通のアニメとは違い、LEGOが動いているということをストップモーション風に表現しているため、チャカチャカチャカチャカと騒がしく絵が動く分、こっちの方がドラッギーに感じる。この疾走感は一度味わうとヤミツキだ。また、ジョークも子供向けというより大人向けなところがある。ハズシの効いたオフビートなギャグ、ブラックなジョーク。子供は笑っていないのに、一緒についてきた大人が吹き出している、という場面が何回かあった。また、本作ではLEGOあるあるもふんだんに盛り込んでいる、らしい。僕は子供の頃、LEGOなんて買ってもらえなかった(微妙に高いんだよね)のでよく分からないのが悔しいところである。フィル・ロード&クリストファー・ミラー監督はどの作品もこれらの特徴が見られるので、過去作を見たことない人はぜひ「くもりときどきミートボール」を見て欲しい。(「21ジャンプストリート」も超おすすめだよお!)

あんなキャラからこんなキャラまで

本作品の見所の一つが、LEGOにしかできないであろう、会社の垣根を超えた様々な世界の共演だ。まず主要登場人物として、バットマンが登場する。バットマンのみならずDCコミックスジャスティスリーグの面々(スーパーマン、グリーンランタン、ワンダーウーマンなど)も登場する。他にもロード・オブ・ザ・リングハリーポッタースターウォーズといった世界がごちゃ混ぜになっている。子供のとき、ウルトラマンと戦隊もののロボットを戦わせていたみたいな、あの感覚が蘇るのだ。子供はジャンルなんて考えない。本作品ではそれを見事に表現している。個人的には、バスケをやっていたので、ある選手のミニフィグが登場したときがツボだった。

とにかく皆に見て欲しいのよ!

ネタバレは極力したくないので、ストーリーの話はやめておこう。最後は爆笑しながら号泣するという異常事態に陥ったということだけ報告しておく。LEGOブロックで世界を創造するという本作品の挑戦は、同時にこの物語のテーマでもある。終盤は子供と一緒に見に来た大人へのメッセージとしか思えない内容だ。かつてブロックで遊んだことのある大人、今も何かを作っている大人、平凡な毎日を送っている大人、遊び方を忘れてしまった大人、そういった方々には、何か刺さるものがあるのではないだろうか。本作品は大人も子供も関係なく楽しめるし、学べる何かがある。フィル・ロード&クリストファー・ミラー監督もそうだけど、映画を作るって子供の遊びの延長みたいなもんなんだよなー。

おすすめ!もし自分に子どもができたら一緒に見るんだ!

 

こちらも超おすすめ!爆笑必須!アメリカでは大ヒットしたのに日本では未公開。続編「22ジャンプストリート」製作中。ちなみに主役のジョナ・ヒルチャニング・テイタムは、「LEGO® ムービー」のなかでそれぞれグリーンランタンとスーパーマンを演じてます。二人の掛け合いが最高でした!

 

1月に見た映画の感想まとめ(家で見たやつ編)

ブログ初めておきながらこんなこと言うのもなんですが、長い文章書くの苦手!ということで、映画の感想は短いものを何本かまとめて載せることにしました。
1月に家で見たDVDなどの感想でございます。これも全部ではなく、特に気に入ったもののみなので実際はもうちょい見てます。

 

マジック・マイク

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マジック・マイク Blu-ray

主演のチャニング・テイタムが、18歳の頃ストリッパーをしていたという実体験をもとに製作された映画。監督はスティーブン・ソダーバーグ
チャニング・テイタムの裸とダンス、それだけでも見る価値あります!マシュー・マコノヒーも良いマッチョでしたね。ダンスはとにかく凄くて、チャニング・テイタムこんなに踊れるのかとびっくらこきました。
青春映画でもあるので好きなジャンルではあるんですが、なかなか感情移入できず、最後まで乗れなかったですね。なんというか、自分とはかけ離れた場所にいる人たちというか、俺ガリガリだし。裸祭り映画だと思えば楽しめるかと!

 

舟を編む

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舟を編む 通常版 [Blu-ray]

お正月、実家にて家族と鑑賞しました。良き邦画のお手本のような映画で、家族と観るのにうってつけでしたよ!
石井裕也監督は『川の底からこんにちは』のみ鑑賞したことがあり、私の大好きな作品でもあります。その石井裕也監督がこんなにも洗練された作品を作るようになったのか、と感動いたしました。
辞書作りが地道で、長く、険しいものであるということが、丁寧に描かれています。辞書に使う「紙」さえもあんなにこだわっているとは。改めて辞書を繰ってみたくなりました。
文部科学省の推薦映画として、学校で鑑賞すると良いのではないでしょうか。良い勉強にもなるし、日頃使っている辞書への感謝の気持ちが芽生え、「辞書重ぇーだりぃー帰りてー」なんて思っている昔の自分のような学生が気持ちを改めるのでは!ま、そういう学生は辞書を学校に置きっぱなしか、端から持っていかないでしょうけどね!

 

クラウド アトラス

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クラウド アトラス [Blu-ray]

デイヴィッド・ミッチェルの小説『クラウド アトラス』を映画化。監督はウォシャウスキー姉弟とトム・ティクヴァ
場所、時代、登場人物の異なる6つの物語を同時進行で描くという複雑な手法で撮られています。そんなややこしい話がまとまるのかと不安でしたが、終わってみるとあら不思議、きわめて仏教的な思想に基づいた素晴らしい作品でした。手塚治虫の『火の鳥』のようだ、という感想を目にしましたが、確かに似ているところがあります。
また、主要キャストは複数の物語に人種や性別などが異なるキャラクターとして登場するという、本気なのかギャグなのかわからない離れ業までキメております。例えば、黒人のハル・ベリー(女)がアジア人の闇医者(老人、男)を演じるというような感じです。欧米人が韓国人役になるため特殊メイクした結果、宇宙人みたいになっていましたけどね。あれは韓国の方、さすがに怒っていいと思う。笑
壮大な物語を凝縮した、非常に見応えのある作品です。

 

バレット

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バレット スチールケース仕様 【5,000個 初回数量限定生産】 [Blu-ray]

シルヴェスター・スタローン×サン・カンのバディものアクション。監督は男臭くて渋ーい映画でおなじみのウォルター・ヒル
予備知識なしで見たのですが、まず驚いたのがスタローンの相棒役がサン・カンだったということ。サン・カンが演じるワイルド・スピードシリーズのハンが大好きだったので、その時点でテンションあがりまくり!
スタローンが強すぎてバディものとしては少し弱く感じるものの、さすがウォルター・ヒル監督、80年代テイストの硬派なアクション映画に仕上げています。俺達の見たいスタローンがぎっしり詰まっている。セリフがいちいちかっこいい。「おととい来やがれ!」があんなに似合う役者は他にいません。吹替おすすめ!
最後の決闘。悪役が銃を捨て「拳で殴り合いか!くー!」と思っていたら、まさかの"斧" VS "斧"。斧!大興奮!
80年代アクションを見事に甦らせた傑作です。

 

クソすばらしいこの世界

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クソすばらしいこの世界(Blu-ray Disc)

韓国映画『息もできない』のキム・コッピをヒロインに迎えたホラー映画。朝倉加葉子監督の長編デビュー作。韓国人留学生と日本人留学生がアメリカの田舎にある別荘へ。そこには狂った住民がいて・・・。というスプラッター映画の王道をいくストーリー展開。
アバンタイトル数分間の惨殺シーンから、監督のセンスの良さをビンビンに感じました。昨今の邦画スプラッターは、パロディ的要素の強いもの(ぶしゃーと派手に血しぶきを上げてみせるなど)が多いと思いますが、本作では真正面から痛ーいスプラッターに挑戦しています。ほんとに痛そうで目を背けたくなるくらい。てか背けました。
キム・コッピが演じる韓国人留学生と日本人留学生の間で言葉が通じないディスコミュニケーションが描かれているのが印象的。
中盤で突拍子もない、非常に斬新な展開に発展していくのが素晴らしかった。ネタバレになっちゃうから言えないませんが。。
朝倉加葉子監督、今後の活躍を大いに期待しております。

2013年 新作映画マイベスト10

昨年は本当にたくさんの映画を観た。映画館で50本観るという目標を立てていたが、今数えてみると倍近くいってる。これだけ観てもなお、「アレも観てない!コレも観てない!何でアレ観てないの俺!」てなことになってるから恐ろしい。どれだけ観ればよいのやら。
という訳で、今年観た新作映画の中(日本未公開のDVDスルー作品も含む)から、マイベストをぼんやり考えてみました。
 

 10.ウォールフラワー

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ウォールフラワー [Blu-ray]


映画『ウォールフラワー』予告編 - YouTube

甘酸っぱくてほろ苦い(というよりけっこう苦い)青春映画。青春映画にめっぽう弱いわたくしですが、この作品も例外なくずっきゅーんきました。
使用されている音楽がことごとくツボです。パトリックが「これがロックだ!」って言って流す曲がSonic Youthの『Teenage Riot』ですよ。素晴らしいじゃないですか!ロッキー・ホラー・ショーのシーンもよかったなー(しみじみ)。
ローガン・ラーマンエマ・ワトソン、エズラ・ミラーの主要登場人物3人はもちろん、その取り巻きの若手俳優たちも素晴らしかった。
小説の原作者自らが監督を務めているだけあって、作品に対する愛情がひしひし伝わってくる良作だと思います。

9.プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命

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プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 [Blu-ray]


映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』予告編 - YouTube

邦題についている「宿命」という言葉が最後の最後でじんわり効いてくる映画。ラストシーンからの余韻が今でも微かに鳴っている気がする。じんわり。
ライアン・ゴズリングの出る映画はおそらく毎年ベストに入るんじゃないだろうか。ブラッドリー・クーパーは『ハングオーバー』でのイメージが強かったので演技の幅に驚いた。さすが役者さんですね。そしてデイン・デハーン。この映画で初めてデハーンを見ましたが、虜になりました。なんかオーラがすげえよ、デハーン。10年に1度の逸材って君のことなんじゃないかな、デハーン。
マイク・パットンの音楽も素晴らしかった。サントラ買いました。
デレク・シアンフランス監督の手腕に関しては言わずもがな。素晴らしいです。次回作も楽しみ。

8.凶悪

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凶悪 [Blu-ray]


映画『凶悪』予告編 - YouTube

題材からして面白くないわけがない!というような作品ですね。
リリー・フランキーピエール瀧の文字通り「凶悪」っぷりを見るだけで1800円以上の価値があります。殺されるジジ・ぶうさんがこれまた最高。あんなに愉快な拷問シーンはなかなか見られません。『リリーとピエール』というタイトルでホラーシリーズ化しちゃえばいいんじゃないでしょうか。あー、愉快愉快!
と、拷問・虐殺シーンできゃっきゃしていたら痛い目見ます。3幕構成になっているんですが、第3幕でのたたみ方が好きですね。
きわめて映画的な演出も随所に散りばめられていて、そういうとこも大好きです。

7.アイアンマン3

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アイアンマン3 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]


アイアンマン3 予告編 日本語 - YouTube

見ている間、とにかく楽しくて幸せだった作品。見ている間の幸せ度で言ったらトップなんじゃないだろか。映画館で映画を見る行為というのは、その日のコンディションに左右されることが多々ある。アイアンマン3を見たときはそのコンディションが最高だったんだと思う。作品に対する期待、周りのお客さんの反応、ジュースとポップコーン、眠気なし、尿意なし、すべてが完ぺきだった。そしてそのコンディションに見合った最高に愉快なお祭り映画だった。
監督がシェーン・ブラックということで、90年代アクション映画の雰囲気全開。子供のころ、地上波のロードショーではこういう映画をいっぱい流してたと思う。なんだかちょっとだけ懐かしい気分になった作品です。

6.ジャンゴ 繋がれざる者

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ジャンゴ 繋がれざる者 [Blu-ray]


映画『ジャンゴ 繋がれざる者』日本版予告編 - YouTube

前作『イングロリアス・バスターズ』から引き続き、映画で歴史に復讐もの。
みんな大好きタラちゃん。タランティーノってだけでトップ10入り決定みたいなところあります。この作品からはもはや巨匠感が漂ってきている。なんていうか洗練されてきましたよね。うん。
170分はちょっと長すぎかなーと思ったけど、見ている間は全然気にならない。終始楽しかったっす。
ヒップホップ多めなサントラも大好きです。

 

5.アフターショック

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アフターショック Blu-ray


映画『アフターショック』予告編 - YouTube

『 シッチェス映画祭 ファンタスティックセレクション2013』という映画祭で鑑賞。イーライ・ロス製作のチリ映画。地震をテーマにしたディザスタームービーでござい!
前半のバカバカしい雰囲気からして大好き。地震が起きた後は次々と最悪のことが起こりまくって大興奮!登場人物が善意からとった行動が、ことごとく裏目に出て最悪な展開になる、それの繰り返し。【行動】→【最悪な展開!】→【行動】→【最悪な展開!】→【行動】→【最悪な展開!】→・・・。最後までこれが徹底されていて素晴らしいですね。
見る人を選ぶ映画なので簡単にはおすすめできませんが、僕はこういうの大好物です。

 

4.パシフィック・リム

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パシフィック・リム ブルーレイ&DVDセット (3枚組)(初回限定生産) [Blu-ray]


映画『パシフィック・リム』予告2(吹替版)【HD】 2013年8月9日公開 - YouTube

 出ました!パシリム!この映画に関しては説明不要なのであまり何も言いません。
とはいえ、実は初見時はそこまでテンション高くなかった。そりゃ楽しかったですが、まわりの盛り上がりと比べるとそこまでなかったと思います。それが2回目の鑑賞、3回目の鑑賞、ブルーレイ購入、特典映像を舐めまわすように鑑賞して、ある時気付くのです。「もはや虜!」
映画愛に満ちた作品を撮ってくれたギルレモ・デル・トロ監督に感謝!

3.クロニクル

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クロニクル [Blu-ray]


映画「クロニクル」予告編 - YouTube

POV(主観映像)形式で撮られた青春超能力映画。9位の『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』と続いて「デハーンもの」でもあります。
まず青春映画に弱いでしょ、SFも好きでしょ、デハーンも好きでしょ、・・・じゃあ大好きに決まってんじゃねえか!
監督のジョシュ・トランクはまだまだ20代。若手の俳優も大活躍してて、若くてエネルギッシュな感じが良いですね。アイディアもフレッシュ!
ジョシュ・トランクの次回作は『ファンタスティック・フォー』、デハーンの次回作は『アメイジングスパイダーマン2』。楽しみだー!

 

2.プロジェクトX

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プロジェクトX [Blu-ray]


'Project X' Trailer HD - YouTube

2位から引き続きこちらもPOV形式の青春映画。しかも主役級の登場人物が3名というのも共通していますね。そしてこの映画で描いているのは「乱痴気パーティーの向こう側」。青春映画にはなくてはならない「パーティー」の、逝くところまで逝っちゃったサムシングを映しているのが素晴らしい!酒あり、ドラッグあり、おっぱいあり、爆発あり・・・楽しくないわけがないじゃない!
こんなに面白いのにDVDスルー!劇場公開されていないのです。どれだけアメリカでヒットしようと、有名俳優が出ていないというだけでガン無視なのです。2位の『クロニクル』がかろうじて上映されたのがせめてもの救いか・・・。


1.ペコロスの母に会いに行く

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ペコロスの母に会いに行く 豪華版 Blu-ray

 
『ペコロスの母に会いに行く』予告編 - YouTube

2、3位の雰囲気とは打って変わって、ハートウォーミングな邦画でやんす。
同タイトルの原作漫画も素晴らしかったのですが、映画がこれまた素晴らしかった。原作からのアレンジがことごとく巧い!原作もののお手本のような映画でした。
映画でしか表現できない、かつ、原作本来のメッセージをこれ以上ないほど伝えきっているクライマックス。映画でこんなに泣いたのは初めて。眼鏡がびしょびしょ!
泣かせるだけじゃなく、基本的には笑える内容なところも良かった。劇場は終始クスクスと笑いが起きていました。笑って油断してると、ふっと泣かされる。あれ、俺、笑ってんの?泣いてんの?う、うわーん!こ、これが、森崎東マジック!!

 

はい。上位へ行くにしたがって、だんだんと感想が雑になっていますね。こんな雑な感想をこのブログに、気が向いたら書いていきたいと思います。

さーて、今年はどれくらい映画見れるかなー。