迷子の衝動

好きな映画や音楽のお話を。Netflixの掘り出し物コンテンツも紹介します。

クリぼっちな夜に捧ぐ クリスマス映画5選

年々クリスマスにワクワクしなくなってきている。嗚呼、これが大人になるということなのでしょうか。今年にいたってはド平日。我が国では祝日でもなんでもないので普通に仕事でございます。なんなら師走はたいへん忙しいため残業でございます。楽しむ余裕なんて微塵もございません。
しかーし!クリスマス映画を観るだけで、気分だけでもクリスマスな感じになるものです。なんたってクリスマス映画には名作が多い!ということで、ひとりぼっちのクリスマスにはこんな映画を見れば良いのではないか、という作品を5作品あげさせていただきます。

帰れない!クリスマス・イブなのに!帰りたい! - 『ダイ・ハード

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先ほども言いましたが、クリスマスと言えどド平日です。家族がいてもいなくても、仕事でなかなか家に帰れない状況はつらいもの。ふと外を観ればイルミネーションが麗々と輝いている。嗚呼、つらい。帰りたい。そんなあなたにこそオススメなのが『ダイ・ハード』でございます。
ジョン・マクレーン刑事は単身赴任で家族と離ればなれ。仕事と家庭の両立に悩む今日この頃、待ちに待ったクリスマス休暇!さあ、年末は家族サービスだ!ところがどっこい、不幸なことにテロリストの陰謀に巻き込まれてしまうのであった・・・。って可哀想すぎる!理不尽極まりないですな。まるで、年末にトラブル発生して休みがなくなってしまうのと似たような苦しみ・・・。目頭が熱くなってきたぜ。
しかしジョン・マクレーンは負けない。傷だらけになりながらも、ただ帰りたい一心で戦い続けるのだ!頑張れマクレーン!強いぞマクレーン!偉いぞマクレーン!マクレーン刑事の勇士を目に焼き付けて、また明日から頑張ろう!頑張って早く帰ろう!


死にたい?早まるな!お天道様は見ているぞ - 『素晴らしき哉、人生!

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筆者がクリスマス映画と聞いて真っ先に思い浮かべるのがこの作品。アメリカでは毎年クリスマスになるとテレビ放映されるそうです。アメリカ映画協会が選ぶ「感動の映画ベスト100」で1位、「アメリカ映画ベスト100」で11位。まさにアメリカを代表する感動作であります。1946年製作の白黒映画にも関わらずテレビ放映されるってすごいですね。日本のテレビ局も見習って欲しいものです。
物語はクリスマス・イブの夜、街中の人々がひとりの男のために祈りを捧げているところから始まります。男の名前はジョージ・ベイリー。彼は街中の人々から愛される働き者。綺麗な奥さんと子供達に囲まれた、一見するとこの上ないリア充。しかし、とある仕事のトラブルをきっかけに、自らの命を絶とうとするまで追いつめられてしまいます。嗚呼、憎きストレス社会!祈りは天まで届き、神様はジョージを救うため、(IQが低く翼を持たないおじいちゃん)天使を遣わせます。天使がジョージを救うために使ったマジックとは!そしてジョージの運命はいかに!
というお話なんですけどね。まあ、何回見ても感動してしまうのです。人生思い通りにいかないことばかり。「生まれてこなければ良かった。」なんて言うけど、世界はお前がいないとダメなんだ!というド直球のメッセージを嫌みなく、楽しいファンタジーにしているところが凄いなあ、と毎回思います。家族で見ても、ひとりで見ても、清々しい気持ちで来年も頑張ろうと思えるのです。アメリカで毎年上映され続けるのも納得!


クリスマスなんて大嫌い!そんなあなたに - 『グレムリン

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クリスマスなんて大嫌い!という人もいるでしょう。『グレムリン』のヒロイン、ケイトもそのひとり。しかも「クリスマスが嫌いな理由」が衝撃的。彼女の父はクリスマスの日に失踪してしまいます。後日、煙突の中でサンタクロースの格好をした父が遺体で見つかります。家族を驚かそうとした結果、煙突で落下し首の骨を折って死んでしまったのです。。こんな悲しすぎる理由があるだろうか!この話を聞いたその日から、簡単にクリスマスが嫌いなんて言えなくなってしまいます。ケイトに比べたら僕たちがクリスマスを嫌いな理由なんてちっぽけなものです。
そんな大嫌いなクリスマスを、真夜中に餌を与えて凶暴化したモグワイグレムリン)の大群がめちゃくちゃにしてくれます。死人も出ているのでシャレになりませんが、グレムリンが暴れている姿は非常に微笑ましいですね。ギズモはいつ見ても可愛い。癒されます。CGで何でも映像化できてしまう今見ると、パペットを使用しているのが逆に新鮮。前述の『素晴らしき哉、人生!』のパロディ的要素もあるので、2本立てで見るのも良いかも。


良い子にはプレゼントを、悪い子には死を - 『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』

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ホラー好きにはこれ!サンタの格好をした殺人鬼が人を殺しまくるという衝撃的な内容から、アメリカではPTAと教会が猛抗議。多くの州で上映禁止となったいわく付きの作品です。
クリスマス・イブにサンタの格好をした強盗から両親を殺された少年が、やがてサンタの格好をした殺人鬼になってしまうというお話。少年がいかにして屈折し、殺人鬼になったのかという、ホラー映画では重要な要素を丁寧に描けている作品だと思います。彼が殺すのは「悪い子」。敬虔なキリスト教系の孤児院で厳しくしつけられた彼は、クリスマスにSEXをする不埒な若者は皆殺しです。人から物を奪うのも悪い子だから首チョンパサンタクロースというよりは「なまはげ」ですな。「良い子にしてないとサンタさんに殺されちゃうよ」なんて、子供には絶対に言わないように!


負け犬の負け犬による負け犬のためのクリスマス - 『バッド・サンタ』

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下品な言葉が飛び交うコメディでありながら、うっかり心温まってしまうのが本作。
主人公は毎年クリスマスの時期になるとデパートでサンタのバイトをし、クリスマス当日、店が閉まったあとで金庫破りをやる屑野郎です。毎日泥酔状態で子供に汚い言葉を吐きながら接客、挙げ句の果てに小便を垂らしながら接客する始末。そんな彼のもとに、いじめられっこで少し頭の弱いデブの少年がなぜか懐いてきます。やがて少年と一緒に暮らすことになり、二人の間に奇妙な友情が生まれていきます。
完全に世捨て人のような生活をしていた主人公が、少年と暮らすことで、誰かのために生きることも悪くないと思うようになっていくんですね。クライマックスのとある展開にはうっかりウルッときてしまいました。基本的には下品かつオフビートなギャグ満載で、それだけでも好きな人は楽しめると思います。知る人ぞ知る傑作クリスマス映画です。

 

他にも名作クリスマス映画はいっぱいあります。数ある祝日の中で、クリスマスを題材にした映画が一番多いのではないでしょうか。クリスマスはクリスマス映画を観て、少しでもクリスマス気分を味わいたいものです。今年は残業で観る暇ないかもしれませんがね。。ふぉふぉふぉ。。

 

 

 

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【オールタイムベスト映画】デビルズ・リジェクト

昨晩、ちょいと魔が差して一本の大好きな映画を夜更かしして観てしまった。やっぱり大好きだ。オールタイムベストだ。ってことで、なんとなくブログを書いてみたくなった。

観た映画はロブ・ゾンビ監督の『デビルズ・リジェクト』

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The Devil's Rejects Trailer - YouTube

日本版は『マーダー・ライド・ショー2』というタイトルがつき、同じキャラクターも登場するが続編ではない。ロブ・ゾンビ監督自身が明言している。『マーダー・ライド・ショー』自体もたいへん面白い映画だが、全く性質の異なる映画である。

ジャンル的にはホラー、スプラッターに括られがちだ(実際、レンタルビデオ屋さんにもその棚にある)。しかし、冒頭からホラーの枠を超えた何かであることが宣言される。

 

悪魔も拒絶する「究極の悪」

"Devil's Rejects"とは、悪魔さえも拒絶する程の「究極の悪」を意味する。主人公である殺人一家ファイアフライ家に付けられた呼び名だ。彼らは一家で日常的に殺人を繰り返す。飯を食うように人をさらい、歯を磨くように凌辱する。誰もが「逮捕して死刑にするべし」あるいは「死刑なんて甘い。同じ苦しみを味わわせるべき」と思うだろう。そんな我らが民衆の代表、保安官達が一家を襲撃するところから物語が始まる。普通のホラー映画は一般人が殺されるところを主に描くが、本作は初っ端から違う。正義 VS 悪、神 VS 悪魔の戦いなのだ。兄弟を殺され、復讐に燃える保安官ワイデルは言う。「みんな!神の任務を果たすとしようか!」

壮絶な銃撃戦の後、ファイアフライ家の兄妹が逃走する。そこから映画は2人の逃避行を描いたロードムービーに変化する。

 

様々なジャンルを横断する豊かさ

2人は離れて暮らす父親のキャプテン・スポールディングとモーテルで落ち合う約束をする。そのモーテルを舞台に、先ほどロードムービーに変化したかに思えた映画が、スプラッターに変化する。この映画は一つのジャンルで括ることができない。全体的には70年代のアメリカンニューシネマ的な空気感が漂うが、80年代の残酷スプラッターも合わさっている。僕の大好きな要素が凝縮されているのだ。これ一本観れば、様々な名作を同時に体験できるといっても過言ではない。

 

俺は悪魔だ!

今度はモーテルで出会った旅行者のバンド「バンジョー&サリバン」の一行を襲う。何回見ても彼らを殺す理由がよく分からない。理由なんてどうでもいいのだ。だって「究極の悪」なんだもん!としか言いようがない。兄のオーティスは旅行者の男2人を、隠した銃を掘り返すために連れ出す。そこで男2人は反撃に出るが、そんなことで動じるオーティスではない。あっさり形勢逆転し、2人を追いつめる。そしてオーティスは言う。「神に祈れ。助けにきてくれってな。俺の脳天に雷を落としてみやがれ!」絶体絶命の男は言われたとおり神に祈る。しかし、当然ながら神は雷を落としてくれやしない。オーティスは神に苦しめられる素振りをして見せたあと、こう吐き捨てる。

I am the devil, and I am here to do the devil's work.
(俺は悪魔だ。悪魔の仕事をするためにここにいる。)

声に出して読みたい英語なので英語で書いてみました。罪のない人を殺そうとしている殺人鬼にもかかわらず、多くの人がこのシーンでオーティスを「かっこいい」と思うだろう。カリスマ性のある魅力的な犯罪者は、古今東西に存在する。この台詞はアメリカ犯罪史に残るカリスマ、チャールズ・マンソンが言ったとされる有名な言葉から引用されている。人はなぜ悪魔に魅了されてしまうのだろうか。

 

曖昧になる「善」と「悪」

保安官ワイデルは復讐心を募らせたあげく、ついには法を逸脱してファイアフライ家を捕らえる。ワイデルは復讐の鬼と化して彼らを痛めつける。その様は、もはやどちらが悪魔か分からない。「同じ苦しみを味わわせるべき」だと思っていた観客は、いざその状況になってみると、どう感じるだろうか。正義が勝って嬉しいと思うだろうか。僕は純粋にそう思えなかった。彼らがいたぶられる様を観ていると、だんだんと感情移入してしまい、彼らが助かることを祈ってしまうようになっていく。善と悪の境界が曖昧になる映画は他にもあるが(有名なところでは『時計じかけのオレンジ』、超ライトなものだと『ダークナイト』といったところだろうか)、本作ほど「究極の悪」を描いた作品はないため、より大きく感情が揺さぶられる。

 

自由の鳥

命からがら生き延び、再び逃走を図る3人。血まみれでいつ死んでもおかしくない状況の中、ハイウェイを走り続ける。BGMはLynyrd Skynyrdの"Free Bird"。ここからエンドクレジットまで、いっさい台詞はない。ハイウェイを走り続けた、その先に彼らを待っていたものとは・・・。


Lynyrd Skynyrd-Free bird - YouTube

 

さすがにオチまで言ってしまうのは避けるが、このラストシーンで「感動した」「泣いた」と言う人は、みんな仲間だ!絶対友達になれる気がする。

「究極の悪」に魅了されてしまうのは「自由」だからだ。人は自由を求める。しかし、絶対超えてはならない一線もある。「究極の悪」はそれさえも超える。瀕死の状況でも、体制に屈しない。逮捕されるくらいなら死を選ぶ。そこに人は「自由」を感じるのだ。

 

 

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新生ピクシーズがヤバすぎた件 - Summer Sonic 2014

今年のサマソニピクシーズPixies)を見るために日曜だけの参加!フジロックみたいに見たバンド一つずつ感想書こうと思ってますが、最初にピクシーズのライヴが本当に最高だったことを伝えたいと思いまして、ピクシーズ単独の感想です。 

 

ピクシーズとわたし

感想に行く前に、Pixiesと僕の馴れ初めから書こうと思います。ふふふ。
10代の頃、YouTubeやニコ動で音楽を漁っていて出会いました。当時オルタナティヴ・ロックにはまっていて、ニルヴァーナレディオヘッド、邦楽だとナンバーガールスーパーカーなどを聴いておりました。今思えば、これらのバンドを聴いていて、ピクシーズに出会わないわけがないですね。どのバンドもピクシーズの影響化にありますから。最初に聴いたのはDebaser


Pixies - Debaser (Official Video) - YouTube

耳を劈くノイズ、ブラック・フランシスの乾いたシャウト、キム・ディールの爽やかなコーラス、キャッチーだけど狂っている。映画「アンダルシアの犬」からインスピレーションを受けて作られたこの曲を聴いた瞬間、体中に稲妻が走るかのような衝撃を受けました。「かっけえええええ!!!」とぴょんぴょん飛び跳ねてました。それからピクシーズの虜です。CDを全部買いそろえ、現在に至るまで耳にタコができるほど聞き込んでおります。なかでも僕が産まれた年に出たアルバム「Doolittle」は人生で一番聴いたアルバムです。

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ピクシーズのファンになったおかげではげるのも怖くなりました!

 

Summer Sonic 2010

ピクシーズのライヴを見るのは今回が初めてではありません。2010年のサマソニでも見ました。この時のピクシーズの印象は「過去のバンド」といった感じ。見れたのは嬉しかったし、楽しかったけど、正直ブラック・フランシスの声はあまり出ていないし、演奏も驚く程でもなかった。終始和やかな雰囲気のライヴでした。

 

キム・ディールの脱退とニュー・アルバムの発表

昨年、悲報が舞い込みました。新譜製作中のピクシーズから、紅一点のキム・ディールが脱退したのです。フロントのブラック・フランシスと人気を二分する彼女の脱退は非常にショックでした。そして今年、23年ぶりとなる新作「Indy Cindy」をリリース。


PIXIES - GREENS AND BLUES - YouTube

活動が活発になり、ライヴの前評判もものすごく良かったんです。キム・ディールが抜けた穴を埋めたのは元A Perfect CircleZwanのパズ・レンチャンティン。個人的に好きな女性ベーシストだったので、楽しみが一つ増えました。JudithのPVが個人的にベスト・パズです。ギターソロのときに髪を結び、ギリギリでまた弾き始める姿にノックダウン!美しい!(1:55あたりから注目!)


A Perfect Circle - Judith - YouTube

 

Summer Sonic 2014

いよいよ本番。一つ前のアクト、The Horrorsが成長を感じさせる圧巻のライヴを披露し、ピクシーズが喰われてしまうんじゃないかと心配したのですが、登場した時に確信しました。違う!前回と全然違う!まず最初に痺れたのはブラック・フランシスの目。冷たく殺気立った目で、獲物を確認するかのようにモッシュピットをぎろりぎろりと睨むのです。ぞくぞくしました。モッシュピットにいるオーディエンスの歓声も凄かった。同じ時間にあったQueenKraftwerkといった超大物バンドを迷わずスルーしたであろう、筋金入りのファンが集結しているように感じました。そして、1曲目Bone Machineのイントロが鳴り始めた瞬間、沸騰!


Pixies - Bone Machine - YouTube

ドラム、ベース、ギター、ボーカル、と順に音が重なっていく、1曲目にふさわしすぎる曲。大盛り上がりです。前回見た時と比べて、音圧が格段に良くなっていました。たぶん音作りから見直したんだと思います。それとパズのベースが上手くて、全体を引き締めている感じがしました。そしてやっぱり可愛い。ブラック・フランシスの声量も「年だから声でないのはしょうがないよねー」なんて、前回は思ってましたが、間違いでした。本気のブラック・フランシスを目の当たりにして感無量!シャウトはんぱねえ!しかし、まだ1曲目!次からも間髪入れずに過去の名曲をぶっ込み続けます。血管ぶちぎれるかと思った。Doolittleからの曲がやたら多く、皆合唱してました。特にHere Comes Your Manの「ソーロン、ソーローン!」大合唱は泣いた!


Pixies - Here Comes Your Man (Official Video) - YouTube

ちなみにこの曲、映画「(500)日のサマー」でジョセフ・ゴードン=レヴィットがカラオケで熱唱してたやつです。

新譜「Indy Cindy」からも数曲やりましたが、過去の名曲と混ぜても全然違和感ありませんでした。個人的には新譜からの曲をもっと聴きたかったですね。

そしてライヴは終盤。Monkey Gone to Heavenもみんな歌ってました。


Pixies- Monkey Gone To Heaven (Official Video ...

からの、畳み掛けるようにDabaser!やはりこの曲で盛り上がりは最高潮!この日一番のモッシュが巻き起こり、クラウドサーフする野郎も!こんなバンドが「過去のバンド」のはずがありません。ここに来てピクシーズオルタナティヴ・ロック最前線に返り咲きました。

からのTame!!からのVamos!!!と畳み掛けてー

そして、最後はこの曲、Where Is My Mind
怒濤の70分21曲


Pixies :: Where Is My Mind - YouTube

今思えば、映画「ファイト・クラブ」を見るきっかけも「ピクシーズの曲が流れるらしいから」というものでした。人生で一番好きな映画に出会わせてくれたのもピクシーズピクシーズ聴いて人生変わったマジで。

最後に、ピクシーズを聴いてぶっ飛ばされた方々の証言をもって、お別れしましょう。さよーならー。

 

・ 80年代を通して最高の音楽
  デヴィッド・ボウイ

 

・アメリカで最も偉大なバンドの一つ
  ボノ(U2

ピクシーズみたいなサウンドになりたかったんだ
  デーモン・アルバーンBlur

 

・学生時代、ピクシーズが僕の人生を変えたんだ
ビートルズの後にプレイするのと一緒さ
 (ピクシーズの後にヘッドライナーとして出演することに対して)
  トム・ヨークRadiohead

 

・究極のポップソングを書こうと思って、ピクシーズをパクったのさ
  カート・コバーンNirvana

 

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FUJI ROCK FESTIVAL '14 Fiesta!Fiastaは!!?日曜日編

もう3週間経っちまった!3週間前の今頃は、、うう、、1ヶ月前の今頃は、、うう、、なんて言いながら1年経っちゃいそうですね。

前回の土曜日編で「Arcade Fireさいこー!!」てな感じで終わっちゃって、その後にもうひとつバンド見たの忘れてました。その感想からいきます。

2014年7月26日(土) Arcade Fire の後...

Arcade Fireが終わって「いやー、良かったねー、最高だったねー」なんて言いながら、渡なべの油そばでお腹も満たされ、幸せな気分で宿に戻ろうとしたその時、苗場食堂から思わず体が動いてしまう音楽が聴こえてきて...

Narasirato

苗場食堂に行ってみるとナラシラトがライヴ中でした!観たいと思ってたやつだったんですが、時間が合わず、半ば諦めていた所だったのでこれは観ねばと飛び込みました。これがすっごく楽しかった!ソロモン諸島の「アレアレ族」という民族で構成されたバンド。竹製の楽器でとにかく踊るっきゃない音楽を奏でてくれます。世界各国でライヴしているため、国を超えた盛り上げ方を熟知しているように見えました。日本語の歌まで作っちゃて、なんというサービス精神なんでしょう。

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NARASIRATO ナラシラト/MOUNT FUJI マウント・フジ - YouTube

※苗場から富士山は見えません。

 

2014年7月27日(日)

いよいよ最終日。朝から「もう最終日。。もう最終日なのか。。」と既に若干ナーバスになりながらのスタート。「今年、全然奥地に行っていない!」ということで、朝から一番奥のステージまで行くことに。ゲートから一番奥まで歩くと軽く30分以上かかってしまう、ひろーいフジロック

Ozomatli

奥地へ行く前にグリーンでOzomatliを観ます。こういう多国籍感漂うバンドはフジロックに合いますね。朝から踊りまくった!豪雨にも関わらず!ここでもグリーンのモニター前でサークルが出来たりして、超盛り上がってました。こういうバンド観るためにフジロック来てるんだ!(これ他のバンドでも言った気が。。)
しかしOzomatli、ただ盛り上がるだけで終わるバンドではないのです。なんと楽器を持ったままモッシュピットの中へ!客に囲まれながら、楽器を弾くという異常自体。さらに客の中にいるまま、ライヴ終了!ステージ上では片付けが始まっているのに関わらず、演奏を辞めないOzomatli。しかも楽器を持って移動を開始!マーチングバンドのように歩きながら演奏し、それに客がついていくというカオス!ずーっと歩いていって、挙げ句の果てに物販エリアへ突入!グッズに並ぶお客さんの中へ突入して演奏してました。自由!「音楽とは自由である」ということに気付かされました。あっぱれ!

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Ozomatli - Paleta (Live on KEXP) - YouTube

 

Barbarella's Bang Bang

フジロック会場の一番奥にあるステージ「カフェ・ド・パリ」へ。ここで観たかったのはジプシー・パンクバンド、Barbarella's Bang Bang。読みづらいので「なんちゃらバンバン」なんて呼んだりしてました、さーせん。カフェ・ド・パリのステージにぴったりな無国籍感、まさにジプシー。ボーカルのバーバラちゃんがとにかく可愛くてセクシー!彼女の踊りに踊りに終始釘付け。他のバンドメンバーもコミカルな動きを挟んできて観客を全く飽きさせません。こういう、まさに世界をまたにかけるバンドを見ることが出来るのもフジの醍醐味。3日連続あちこちでライブやってるのに、バンドが本当に楽しそうなんですよ。これ大事!音を楽しむのが音楽だ!

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BARBARELLA'S BANG BANG - Here and Now ...

 

The Pains Of Being Pure At Heart

最奥地の次は一番手前のレッドマーキー!途中ヘヴンでピザ食ったりしてたら、若干間に合いませんでした。ショック!このバンド、1stアルバム出した時から大好きなんです。 The Pains Of Being Pure At Heart、長くてややこしいバンド名ですが、抜群のメロディセンスできゅんきゅんくる音を奏でやがる素晴らしいバンドなんで覚えて下さい!「ざ、ぺいんず、おぶ、びーんぐ、ぴゅあ、あっと、はーと」です!
ライヴを見るのはこの日が初めて。ここ数年はメンバーの入れ替わりが激しくて、解散してしまわないか心配でしたが、ライヴを見て一安心しました。すごい良かった!きゅんきゅんメロディに轟音ノイズ!青い!青春の音!
前いたキーボードのペギーちゃんが脱退してしまったのは残念ですが、なんか代わりに金髪巨乳女子が入っててびっくりしました。あれ正式メンバーなのかな。とにかくおっぱいが大きかったです。


The Pains Of Being Pure At Heart - "Simple and ...

 

Ásgeir

今、洋楽好きの間で最も注目されている、と言っても過言ではないアイスランドの新生Ásgeir。彼のライヴを見るのは2回目。björkにせよ、sigur rósにせよ、こんなにも美しいアーティストが出てくるアイスランドっていう国はどんな国なんだろうか。去年のフジロックで「ビョーク好きすぎてアイスランド行ったらすげえいい国だった!」なんて言ってた兄ちゃんと出会いましたが、そんなこと聞くとますます行ってみたくなる。
MCなしで淡々と曲をこなし、盛り上がりはないけど、この時のホワイトステージは空気が全然違いました。3日間で一番天気が悪かった日曜日でしたが、このときはなぜか晴天。天気までも味方につけてました。22歳とは思えない落ち着きっぷりにびっくりです。


【日本語字幕付】Ásgeir(アウスゲイル) / King And Cross(キング・アンド・クロス ...

 

The Flaming Lips

個人的にこの日のメイン、The Flaming Lips!大好きなサイケデリック・ロックバンドです。いつか野外で、このフジロックで観たいと思っていて、念願叶いました。彼らのライヴを初めて見たのは5年前のサマソニ。1曲目から幸せすぎて泣きながら飛び跳ねるという異常事態。その瞬間から彼らの虜でした。どんなライヴか簡単に説明するならば、「幸福」に取り憑かれたマッドサイエンティストが「幸福爆弾」を盛大に爆発させるテロのようです。したがって彼らは「幸せテロリスト」です。とは言え、最近のライヴはちょっとダークな感じになって、昔よりも落ち着いてるとのこと。フジロックのライヴはどうなるのか...
初のフジロックということで、ファンも大はりきり。「FLAMING LIPS」の文字をかたどった風船を持参して盛り上げます。なんでもイギリスから追っかけが来ていたそうです。すげえな。そんなファンにリップスも負けじと答えます。

必殺「初っ端から紙吹雪」

どーん!これぞ彼らの真骨頂!昨日のArcade Fireから紙吹雪解禁となった「世界一クリーンなロックフェス」フジロックですが、まさか1曲目から紙吹雪が舞うとは。さすがです。最初から全開です。初めて見た人は5年前の僕が体験したような幸福感に包まれたことでしょう。しかし、ライヴはまだ始まったばかり。次から次と変なぬいぐるみキャラが登場し、会場を沸かします。前からずっと聴きたかったThe Chemical Brothersとの合作「The Golden Path」も聴けて大満足。毎日フジロックのために働いている僕たちを体現するかのような曲なんです。ふふふ。ライヴが後半に差し掛かると

必殺「人間大玉転がし」

が繰り出します。人の入る風船にボーカルのウェイン・コインが入って客に向かってごろんごろん。さすがに野外だからか、あまり転がしませんでしたが、それでもこんなことやるのはリップスだけです。ちなみに5年前は、登場から必殺「人間大玉転がし」を繰り出して、からの必殺「初っ端から紙吹雪」でした。
とにかくこの日も幸福でした。正直、演奏は今まで見た彼らのライヴの中で一番へなちょこだったような気がしますがw でも「Do You Realize??」の歌詞にあるように「幸せだと泣けてくる」ことを、この日も僕らに教えてくれました。

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The Flaming Lips Do You Realize Live @ Summer ...

ライブ終了後、なんとウェインからのプレゼントでセットの風船をファンに配るというイベントが発生。配ると言っても、結局は争奪戦であります。外国人の大男達が「It's mine!! It's mine!!」て言いながら取り合いしてておもしろかったです。ま、僕はしれーっと取りましたけどね。へへ。

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Outkast

洋楽を聴き始めた中学時代、ロックに元気がなくヒップホップ全盛で、僕もヒップホップから聴き始めました。このとき人気絶頂だったのがOutkast。毎日のようにMTVでHey Ya!が流れていました。彼らの音楽はとにかくぶっ飛んでいて、ロック好きからも評価が高いです。そんな彼らを、まさか生で拝める日が来るとは!登場した瞬間から夢のようでした。1曲目から代表曲B.O.B.でぶっ飛ばします。Gasoline Dreams、Ms. Jacksonなど、序盤から名曲ばかり。Big Boi、Andre 3000、各々のソロパフォーマンスも披露。Hey Ya!では客をステージに上げて大盛り上がり。The Poguesが見たかったため、ここで退散しましたが、短い間で名曲ばかり聴けて大満足でしたー。


OutKast - B.O.B. (Clean) - YouTube

 

The Pogues

クロージングアクトのThe Pogues。解散が決まっているため、日本でのライヴはこれが最後になるでしょう。このバンドのボーカル、シェイン・マガウアンはアル中廃人で有名。その姿を見るのも非常に楽しみでした。しかし、いざ登場してみると、全く呂律まわってないし、よたよた歩きだし、とても50代だとは思えない老けっぷりに「おいおい出して大丈夫なのか...」と、ある意味衝撃でした。バックの演奏もへろへろ。でも、踊らにゃ損です。曲が素晴らしいので体が勝手に動いちゃいます。
そしてライヴは終盤。みんなある曲を待ちわびていました。そう、Fiestaを。The Poguesといえばこの曲。フジロックのラストにふさわしすぎる曲。その曲を、皆が待ちわびていました。ところが、バンドははけてしまします。あれあれあれ?アンコールでやるのかな?あれあれあれ?スマイリー原島が出てきたぞ?「イェーイ!」じゃねえよ、「写真撮るぞー!」じゃねえよ、ポーグス出せよ。客からはブーイングの嵐。困るスマイリー。ケイオス!いや、だってみんなFiestaで締めるつもりでいるのに、やらないなんて、そんなこと...結局、フジロックの長、日高さんが登場し「ごめんねー」どんな事情があったのかわかりませんが、とにかくがっかり。まさかの不完全燃焼なラストでした。日高さんの「ごめんねー」が聞けたのは、ある意味レアだし、いい思い出かもしれません。


The Pogues - Fiesta - YouTube

聴きたかったなー。。

 

 

はい、フジロック2014、これにて終了!
最後は不完全燃焼でしたが、なんだかんだ今までで一番楽しかったです。
来年は行けるかなー。行きたいなー。

FUJI ROCK FESTIVAL '14 人生最高のライヴを観てしまった土曜日編

感想に行く前に、こんな動画を見つけてしまいました。


雨あがりの夜空に - フジロッカーズ バージョン - YouTube

泣くわ!ああ戻りたい。苗場に戻りたい。フジの病が進行してしまいます。

 

2014年7月26日(土)

土曜日も晴れ!今年一番の目玉、例のあのバンドが登場するとあって、もうずっとドキドキワクワクしてました。ふふふ。

The Inspector Cluzo

あさ10時20分という早い時間帯からこのバンドがかましてくれました。あまりに評判がいいので、ぜひ観たい!ということで早起き。フランスの2ピースロックバンドです。2ピースとは思えない音圧!ハードでファンキーでソウルフルで最高!ライヴから人柄の良さとロック魂が伝わってきました。いきなりドラムがセクシーに踊り出したり、観客をステージにあげたり、ただでさえ暑いレッドマーキーはさらに気温上昇!こういうバンドに出会いたくてフジロックに行ってると言っても過言ではありません。彼らこそがロックです!

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The Inspector Cluzo "Two Days" - YouTube

今回来日した時の道中で撮った動画を、早くも公式がアップしてました。苗場食堂でのライヴでは、なんと酒を振る舞ったそうで。ほんと恐るべきサービス精神ですね。


The Inspector Cluzo - Asian Tour Part 1/3 - Fuji ...

 

The Heavy

途中から観ました。最近CMでもよく流れてますね。ライヴもかっこ良かった!だけど、この辺りからもう暑くて暑くて。。日差しが痛い!座って観てたんですが、動いてる方が気がまぎれて良かったです。観客も心なしか暑さにやられてぐったりしてたかも。


The Heavy - How You Like Me Now? (Official Video ...

 

ウルフルズ

インドカレーを食べながら観ました。このフジロックで活動再開のスタートを切るとあって、めちゃくちゃ気合い入ってましたね。ヒット曲のオンパレード。これだけ聴いたことある曲が並ぶと、やはり偉大なバンドなのだと改めて思いました。お客さんも多く、バンザイは大合唱。素晴らしい雰囲気で、思わず涙が。ええ、最近よく泣きます。


ウルフルズ『ヒーロー』 - YouTube

 

The Waterboys

結成31年目にして初来日!当然、日本での知名度はあまりないですが、今回予習で聴いてみて、あまりに素晴らしいので観てみました。やはり、お客さんはあまりおらず、すいすいとモッシュピットの方へ。ライヴはというと、期待を大きく上回るかっこ良さ!ボーカルのマイク・スコットとヴァイオリンのスティーヴ・ウィッカムの掛け合いがもうはんぱじゃなくかっこ良かった!また来日してほしいですね。

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Waterboys • The Whole of the Moon • 1985 Concert ...

 

Travis

日本でも人気なTravisさん。意外にも初めてライヴ見ました。メンバー登場して周りがざわざわ。「髭!髭!フランに髭が!」髪も薄くつるっとしたキューピーちゃんのようなイメージだったボーカルのフランに、なんとモジャモジャの髭が。ファンもびっくりです。
ライヴがこれまた最高!Travisと言えば雨のイメージがありますが、この日は快晴を味方につけ終始和やかな雰囲気。ベストヒット的な選曲で、最近のアルバムを聴いていなかった私でも全然大丈夫でした。ライヴから人柄の良さとメンバー同士の仲の良さが伝わってきて、これはファンも多いはずだと納得。代表曲、Turnで大合唱した後、メンバー4人並んでFlower In The Window。ファンの方々がこの曲に合わせて準備していた紙で作った花を振って、めちゃくちゃいい雰囲気。ラストは雨唄「Why Does It Always Rain on Me?」で締めくくりました。本当良いバンドだ。ファンになりましたです。

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Travis - 'Flower In The Window' @ Fuji Rock ...

 

St. Vincent

個人的に今一番かっこいい女性アーティストがSt. Vincentであります。2012年のサマソニで初めてライヴを目撃した時から彼女の虜。一心不乱にギターを弾き、モッシュピットにダイヴする姿が最高でした。
今回のライヴでは、表現者として、エンターテイナーとしてレベルアップした彼女が見れました。最初の曲からいきなりダンスを踊ります。前回見た時はダンスなんてなかったのに。ギターも相変わらず上手い。彼女のアルバムの中で一番アップテンポな新作からの曲が多く、みんなノリノリでした。楽しかった。次来る時はもっと大きなステージで見たい!


St. Vincent - Digital Witness - YouTube

 

Damon Albarn

途中から見ました。Blurのデーモンがソロで登場。評判の良いソロアルバムからはもちろん、BlurGorillazの曲までやってくれました。GorillazのClint Eastwoodでは日本のラッパーが登場して日本語ラップを披露。意外な展開で面白かったです。ソロアルバムの曲も素晴らしかった。バックバンドの様々な楽器やゴスペルのコーラスなど、多彩な音色を聴かせてくれました。今年始めにBlurのライヴは見たので、今度はぜひGorillazで来日して欲しいですね。


Damon Albarn - Mr Tembo (Official Video) - YouTube

 

Arcade Fire

はい、この日のメインイベント。というより、今年のフジロックのメインと言って良いでしょう。待ちに待ったArcade Fire!毎年一緒にフジロックへ行ってくれている彼女から、「来年はもう行かないかな」なんて言われていたのですが、「分かった。でも、もしArcade Fireが来たら絶対行くからな!」なんてやりとりをしていて、Arcade Fireの出演が決まった時はそれだけで泣く程嬉しかったw 今一番見たいバンドがこのArcade Fireだったわけです。日本での知名度はあまりないですが、世界的にはあらゆるフェスでヘッドライナーを飾る、超ビッグバンドです。そんな彼らが6年ぶりの来日。期待値あがりまくりでこの日を迎えました。
最初、全身ギラギラのミラーマンが登場し、片言の日本語で「みなさなん、こんばんは。私はミラーマンです!今日は初めてのフジロック!多いに楽しんでください!アーケイド・ファイア!」と叫ぶと、一曲目Reflektorが鳴り始めました。彼らのアルバムの中で一番ダンスミュージック色の強い新譜Reflektorの曲達は、どれも最高にライヴ映えする曲ばかり。幸せの絶頂でした。モッシュピットにいたからか、皆どの曲も大合唱。それだけ待ち望んだ来日だったわけです。過去のアルバムからの名曲達も序盤からガンガンやってくれて最初からクライマックス。メンバー達は次々と様々な楽器を持ち替え演奏していきます。いろんな音が鳴って超楽しい!楽しい時間は残念ながらあっという間にすぎていきます。
最近のライヴでは終盤にライヴを行う場所にちなんだご当地ソングをカバーしていますが、ここ日本ではなんとYMOライディーンをカバー。そこから最後の3曲は本当に神がかっていました。Normal Personで踊りまくり、Here Comes the Night Timeでは曲の盛り上がりが頂点に達した瞬間、ステージが見えなくなる程の大量の紙吹雪がドーン!ぎゃー!幸せだ!幸せすぎる!何だこれは!からの、最後はお待ちかねのWake Upで大合唱!泣きながらオーオー歌ってました。
てな感じで、今までいろんなライヴを見てきましたが、このArcade Fireのライヴが人生最高のライヴでしたよ。本当に見れて良かった。。

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Arcade Fire - Here Comes the Night Time/Wake Up ...

 

FUJI ROCK FESTIVAL '14 踊り疲れた金曜日編

いつもは映画の感想を書いている本ブログですが、今日は今年のフジロックの感想を書きたいと思います。というのも、ただいま絶賛フジロック後遺症(「フジの病」とも言う)を煩っておりまして、その気持ちを鎮めるためにも、ここはひとつ文字に起こしてみようと思いまして。フジロックを体験した人、あるいは他の楽しいフェスを体験した人なら分かると思うけど、何日も浮世離れした空間にいると日常に戻った時の喪失感がはんぱじゃないことになるのです。抜け殻ですね。

金曜日編と書きましたが、実は木曜日の前夜祭から参加しているので、その感想も書きます。

2014年7月24日(木)

前夜祭は盆踊りで苗場音頭を踊り、抽選大会があり、大食い大会があり、花火があがる無料のイベントです。ライヴもあります。今年は2つのアクトを観ましたよ。

 

Black Kat Boppers

全然知らないバンドだったけど、めちゃくちゃかっこよかった!こういうオーセンティックなロックを鳴らすバンドって初めて観たかもしれない。古いけど全然古くさくない。会場も大盛り上がりでした。


Black Kat Boppers - Oh Baby!!!! - Bestival 2012 - OFF ...

 

キノコホテル

今年の前夜祭、スペシャルゲスト枠ですね。もちろん前から知っていたけど、ライヴは初めて。マリアンヌ東雲様にようやくお目にかかれるとあって興奮気味で観ました。意外と爆音。ノイジーで何言ってるかよく分からなかったけど、マリアンヌ様セクシーすぎ!良いもん観れました。


キノコホテル / ばら・ばら (実演会映像) - YouTube

 

2014年7月25日(金)

初日の金曜日は快晴!とにかく晴れてて日差しがつらかった。初日から日焼けで真っ赤になりました。

 

ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA(feat. 仲井戸”CHABO”麗市,甲本ヒロト,トータス松本,TOSHI-LOW

去年から出てるフジロック限定のオールスターバンド。物販でTシャツ買ったり(今年はFoster The PeopleとArcade FireとThe Framing LipsのTシャツを買いました)、象印のブースでお茶汲んだりしてたので、ちょっとしか観れませんでしたが、楽しかったです。やっぱり一番かっこ良かったのは甲本ヒロトSex PistolsのAnarchy in the U.K.を日本語歌詞バージョンで歌ってました。あと、最終日の最後に出演するThe PoguesのFiestaのカバーでちょっとしたサークルができてて参加しちゃいました。楽しかったなー。この時は最終日の最後もFiestaで締めくくるもんだと思っていたよ。。最後どうなったかは日曜日のレポで。。

 

The Lumineers

正直あまり期待していなかったんです。なんか最近こういうバンド多いじゃないですか。アコースティックでフォークなロックバンドみたいなの。去年の出演者で言うところのMumford & Sonsみたいなの。Arcade Fire以降こういうバンドが増えてる気がしてて、良いとは思うけど、いっぱいいると食傷気味になっちゃう。
ところがどっこい、凄く良かったですw 去年のMumford & Sonsより好きでした。盛り上げ方が上手くて、観客の中で演奏したり、アコーディオンの人がPAの上に立って演奏したり、楽しかった。ファンになりましたです。 

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The Lumineers - Ho Hey (Official Video) - YouTube

 

Slowdive

「なんだって!Slowdiveが再結成!?しかもフジロック!?」
シューゲイザー好きは皆歓喜!と同時に、ライヴはどうなの?と少し不安に思ったことでしょう。全国のシューゲイザー好きの皆様!Slowdive最高でしたよ!!美しいノイズの嵐に涙しました。幸せだった。心残りなのは昼間のレッドマーキーだったこと。夕方から夜にかけてホワイトあたりで、しかも爆音でやってほしかった。。

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Slowdive - Alison - YouTube

 

Foster The Peopele

前から良い評判は聞いていましたが、今回のフジロック出演が決まってから聴き始めました。そしたら、まあはまりましたよね。2010年代を代表する若手バンドなのは間違いないです。歌詞も素晴らしいし、今の時代感を体現しているようなバンドだと思います。物販でもTシャツ買っちゃって、すっかりファンですね。ライヴはというと、これまた素晴らしい!何年かしたらトリで出てもらいたいな。Vampire WeekendやFoster The Peopleがトリを務められれば日本の洋楽フェスも安泰かと(何を根拠に)。ポップで誰でも楽しめるし、演奏も上手いし、とにかく最高でした!

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Foster The People - Best Friend - YouTube

 

Disclosure

ホワイトステージに場所を移し、ダンスアクト2連チャンで踊り狂うことに。Disclosureも予習して気に入りました。最近流行のEDM系には乗り切れないとこがあったんですが、Disclosureはどこか懐かしい90年代の空気感を感じて好きなんですよね。ライヴも素晴らしかった。ベースとか生演奏だったんですね。知らなんだ。セットも豪華でこれぞフェスな素晴らしいライヴでした。踊り狂って次のベスジャまでもつのかと不安になる程でしたよ。

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Disclosure - Latch feat. Sam Smith (Official Video ...

 

Basement Jaxx

個人的にこの日のメインイベント!Disclosureで踊りまくって体力的に不安でしたが、心配ご無用。体が勝手に動いちゃう!次々にボーカルが入れ替わる圧巻のステージでした。まるでサーカス団のよう。ベストヒット的な選曲で全部知ってる曲。格の違いを見せつけられました。もちろんこの日のベストアクト!もう踊りすぎて終わる頃には足パンパンでした。日中が灼熱の暑さだったのもあって、この日はこれで燃え尽きました。本当楽しかった。一応写真も撮ったんですが、どれもブレブレw 踊りまくってたからしょうがないよね!


Basement Jaxx - Red Alert ( Official Video ) Remedy ...

2014上半期新作映画ベスト!(男の映画編!)

なんで「男の映画編!」なんてタイトルをつけたのかと言うと、単純にポスターが男(しかもちょっとむさ苦しい)ばかりだったからですね。ほら、ディカプリオもウルフ・オブ・ウォールストリートに関しては、ちょっと脂っこいむさい感じするじゃないですか。はい。てことで後編です。 

 

ウルフ・オブ・ウォールストリート

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『ウルフ・オブ・ウォールストリート』 予告編 - YouTube

ふぉおおおお!!!と終始叫びたくなるような映画でした。御年70歳のおじいちゃんが作ったとは思えない作品。マーティン・スコセッシ監督、あなた若返ってますよ!『グッド・フェローズ』に並ぶくらいの大傑作。いや、それを超える大傑作だと思います。3時間ずっとハイテンションなドラッグムービー。金、女、ドラッグ、金、金、金!てな感じで、ディカプリオ演じるジョーダン・ベルフォートは金儲けに邁進します。この人にとっちゃ「金儲け=生」なんですね。ドラッグで意識朦朧としながら車を運転するシーンから、ジョナ・ヒルとヘナヘナな状態で喧嘩するまで、椅子から転がり落ちるんじゃないかと思うくらい爆笑しました。なんと実話。原作はもっとひどい(ほんとかなあw)と噂なので、こちらも読んでみたいと思っております。

ウルフ・オブ・ウォールストリート 上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

ウルフ・オブ・ウォールストリート 上 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

 

 

ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金

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ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金 - YouTube

日本未公開、DVDスルーとなってしまった作品。こういう映画はどうやったら映画館で上映してくれるんでしょうか。需要あると思うんだけどな。。これとは別に『ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日』と『俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク』は最高に面白かったんですけどね。なぜこんなにもコメディ映画を冷遇するのか。。てか、なんだよこの邦題。「俺たち〜」とか「史上最低の〜」とか「最凶〜」とか、いい加減寒いから!ったく。
ちょいと口が悪くなってしまいました、さーせん。まあとにかく、マイケル・ベイ監督というビッグネームでも公開されないなんて悲しすぎます!とは言え、確かに本作はド派手なアクション、爆発いっぱいの大作ばかりを撮っている監督のイメージからすると、珍しく小規模。マイアミを舞台に、実話をもとにした犯罪を描いています。筋トレしか脳のない筋肉バカが自己啓発セミナーで「俺はやらない男(Don'ter)ではなく、やる男(Doer)になる!」と一念発起。そして何をDoするかと言うと、ムカつく金持ちを誘拐して身代金をふんだくる、というバカっぷり。いや、バカですけど、これ実話って怖いよアメリカGTA(ちょっぴりヴァイオレンスな箱庭型ゲーム)が好きな人は、絶対好きだと思います。ドウェイン・ジョンソンが警察に追われて海に飛び込んで逃げるシーンがありますが、実は僕経験あるんですよ(ゲームで)。

 

新しき世界

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『新しき世界』予告編 - YouTube

筋肉バカトリオの次は、韓国の極悪トップ3。いや、見てよこの顔。わっるううう!予告にもありますが『インファナル・アフェア』+『ゴッドファーザー』みたいな話です。ほんとにクライマックスは初めてゴッドファーザーを見たとき同様、鳥肌立ちました。どこから褒めれば良いのか、、重厚なストーリー、アクション、本当にこういう人がいるとしか思えないキャラクターの説得力、どれも一級品ですよ。上映中、わりと序盤の方から尿意に襲われまして、ひたすら尿意と戦っていたんですが、だんだん尿意が引っ込んでいったんです。それだけ面白くて。尿意が引くってよっぼどだと思うんですよ。警察とヤクザの間で板挟みの男、義兄弟とのブロマンス、残酷描写の数々。思い返してみても最高です。
こういうヤクザ映画が今日本にないなーと。北野武だけじゃなくて、三池崇とか園子温とかにこっち方面の映画をガンガン作って欲しいですね。そもそもこういう顔面力のある役者が少ないような気がしますが。。

 

プリズナーズ

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映画『プリズナーズ』予告編 - YouTube

娘をさらわれてしまった父親(ヒュー・ジャックマン)が、一番怪しい容疑者をとっつかまえて監禁。拷問してなんとか手がかりを探ろうとしますが、容疑者は知的障害があり、なかなか喋ってくれません。拷問は更にエスカレート。観客は善悪の境界を揺さぶられっぱなし。拷問される容疑者役を、殴られ役なら右に出る者はいないと有名なポール・ダノが演じています。今回も最高の殴られっぷりでした。事件を追う警官役のジェイク・ギレンホールもかっこよかったなー。
脚本が本当によく練られていて、伏線を丁寧に回収しつつ、意味深な物や言葉が散りばめられていて、見応えたっぷりの上質なサスペンスでした。衝撃のクライマックスの向こう側に、タイトルプリズナーズ(囚われた者達)」の本当の意味が分かります。宗教的な要素が多分に含まれているため、見終わった後はネットで解説を探して読むと、より理解が深まると思います。
↓のブログとか分かりやすかったですよ。

『プリズナーズ』の真のメッセージとは? :映画のブログ

 

her/世界でひとつの彼女

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映画『her/世界でひとつの彼女』予告編 - YouTube

近未来、AI(人工知能)を持つOSに恋してしまう男のお話。要はiPhoneのSiriの発展系です。SFかと思いきや、全然違いました。これは、恋愛や人間関係についての映画です。OSとは言え人間と同じ思考回路を持ってしまっているので、もはや人です。恋してしまうのも無理ありません。ぶっちゃけOSに人間の感情なんてあったら100%使いませんよ!最後の結末は「もしOSが人間の感情を持ったら」について、一応この映画なりの回答を出しているんですが、これも人に置き換えられちゃうんですよね。2人以上の人に恋してしまうことは現代社会において、ある意味自然なことだし、かと言って、それが受け入れられるかと言うと、それはそれでちと難しい。OSだからとかあまり関係ないんですよ。
とにかく切ねえシーンが多くて、しくしく泣きながら見てました。女優陣が素晴らしく、特にエイミー・アダムスが良かったですね。あんな女友達欲しい。あと、画像を見て分かる通り、暖色を使ったおしゃれな近未来も素敵でした。Arcade Fireが担当した音楽も素晴らしい。そして、Karen Oの主題歌は聴くだけで泣けます。


Karen O - The Moon Song - YouTube

 

はい、ということでベスト10でしたー。でもね、これ以外にも良い映画がたくさんあって、一応ベスト20まで考えてるんです。全部ベスト10に入れたいくらい好きだったので、もう10本も紹介します。それではさようなら。 

11. ポール・ヴァーホーヴェン/トリック
12. ブルージャスミン
13. インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
14. ホドロフスキーのDUNE
15. ディス・イズ・ジ・エンド 俺たちハリウッドスターの最凶最期の日
16. X-MEN : フューチャー&パスト
17. アメインジング・スパイダーマン2
18. ドラッグ・ウォー 毒戦
19. ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う
20. インシディアス第2章

 

 

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