【オールタイムベスト!】マッドマックス 怒りのデス・ロード
ついにこの日がやってきてしまった。思えば昨年、予告を観てしまったその日から、この映画を観るために生きてきました。
予告だけでお腹いっぱいでしたが、まさか予告のテンションが2時間ぶっ通しで続く本編が待っているとは!この大傑作を観てしまった以上、この映画を観るために生まれてきたと言ってしまった方が良いでしょう。結論から申し上げると、大傑作、いや、映画史に残る大事件、いや、人類史に残る大事件、いやいや、地球史に残る大(以下略)。
ということで、まだ2回しか観れていない中で大変おこがましいのですが、久々に映画感想を書いてみようと思います。
観た者の言語野すらイカれさせる映像ドラッグ
とは言え、いざ感想を書くとなると大変困る作品である。なぜなら本作は観た人の言語野をイカれさせてしまうからだ。公開後、twitterでは「すごい」「ヤバイ」「狂ってる」「ひゃっはー!」「WHAT A LOVELY DAY!!」といった言葉が並んでいた。観るもの全てをハイにさせる紛れもない映像ドラッグと化している。確実にIQが低くなる気がする。
しかし、本作の凄いところは、それが全て計算し尽くされた映像によるものだからだ。もちろん話は単純で、バカみたいにイカれた改造車が山ほど出てきていて、ずっとそれが砂漠を走ってて、クラッシュと爆発がひっきりなしに起こってて、上映中ずーっとギター弾いてるやつとかいて(しかもギターが火を噴く!)、そんなの見せられたらさすがに頭がおかしくなるわ!って話だが、全て綿密に練られているからこそ、破綻せずに感動のクライマックスまで辿りつくことができた。聞いた話によると、脚本より先に絵コンテが出来上がっていたそうだ。それほどヴィジュアルと画作りにこだわって、この確固たる世界観を作り上げたのだ。映画を止めながら「このシーンやばいよね!」と語り合いたいが、そんなことやってたらきっと1コマずつ止めることになるので全然映画が進まないだろう。
アクション!アクション!アクション!
映画の冒頭からカーチェイスがずっと続く。狂った改造車が爆走する中で、スタントマン達が命懸けのアクションを演じ続ける。それこそ『マッドマックス2』や『駅馬車』のクライマックスシーンを観て「この興奮がいつまでも続けばいいのに・・・」と思った人は私だけではないだろう。『マッドマックス 怒りのデスロード』では、あの興奮のクライマックスシーンが、全編に渡って繰り広げられる。アドレナリン放出されっぱなしで、観ているだけでポジティブになれる。明日からもまた「生きよう」という活力を与えてくれる。これまた麻薬的な謳い文句だが、実際そうだから仕方がない。もはや私は、マッドマックスに生かされていると言っても過言ではないのだ!(自分が何を言っているのか分からなくなってきました。)
世界がどれだけ狂っていてもマックスは必ず立ち上がるのだ!
『マッドマックス 怒りのデスロード』で描かれたイモータン・ジョーが支配する世界は、シリーズの他作品と同様、非常に狂っている。核戦争から40年以上経ち、汚染により人間の寿命は半分になった。数少ない資源や食物は暴君イモータン・ジョーに独占されている。病人はただただ水をすがる。健康な若者はジョーを崇拝し、彼のためなら命を捨てることも厭わないウォーボーイズとなる。女は子供と母乳を搾取されて家畜同然の扱いを受けている。
しかし、狂っているのは映画だけだろうか。現実も対して変わらないのではないだろうか。放射能汚染に恐々とする日々。多くの人が満足な医療を受けられず、家畜同然に働かされている。信仰心から命を投げ出す若者。性別のせいで虐げられる人々。マッドマックスの狂った世界は、全て現実の投影だ。ジョージ・ミラー監督はいつだって厳しい現実を突きつける。マッドマックスシリーズだけではない。『ベイブ』や『ハッピーフィート』といったファミリー映画でも同様だ。厳しすぎる現実が壁となって現れたとき、我々は絶望するしかないのだろうか。いや、そうじゃない。マックスなら立ち上がる。マックスなら必ず立ち上がって、前に進む。それが例え砂漠のど真ん中であろうと。
言葉をどれだけ重ねてもこの映画の良さを伝えきれないのがもどかしいが、映画は観ないと良さなんて分かりっこないのだから、とにかく多くの人に観てほしい。人並み以上に映画を観ているつもりだけど、こんな映画体験は滅多にないと思う。
Mad Max: Fury Road - Official Main Trailer [HD ...
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