映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラピはブラピ史上最もかっこいいブラピと言っても過言ではないのだ!
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』をもう一度観に行きたいのです。
映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』予告 8月30日(金)公開
上映時間長くてなかなかタイミングが合わないんです。どちくしょー!
思えば160分間ずっと眼福でした!
69年ハリウッドなんて僕にとってはおとぎ話の世界。
タランティーノの映画愛爆発っぷりもすごい。
本当にずっと幸せでした。
ただ禁煙中の身には辛い映画でもあります。
今レッドアップル(タランティーノ映画に必ずと言っていいほど登場するタバコの銘柄)差し出されたら間違いなく吸ってますよ!
とにかくブラッド・ピット演じるクリフ・ブースが超かっこいいんです。
ブラピ史上最もかっこいいと言ってもいいんじゃないでしょうか。
『ファイト・クラブ』のタイラー・ダーデンに匹敵、いや、越えたんじゃね?ってくらいかっこいいんです。
彼が69年のLAを、ラジオ爆音で疾走するんです。
乗ってる車はキャデラック・ドゥビル。
ふぅーっ!たまんねーな!
GTA(グランド・セフト・オート)てゲームをご存知ですか?
このゲームで最高なのが、お気に入りのラジオかけながら、アメリカ西海岸を延々ドライブできるんですよ。
そしてこれが超気持ちいいの。
この気持ち良さを映画でも体験できるとは!
このシーンだけ延々とリピートしたい。
他にも見所満載。
上半身裸でアンテナ修理したり、単独悪の巣窟に乗り込んじゃったり、ブルース・リーと喧嘩しちゃったり、ラストの無双っぷりがはんぱなかったり。
とにかく『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のブラピを刮目せよ!
あ、レオナルド・ディカプリオのことを何も言ってませんでしたが、彼も超最高です。
もちろん。あたりまえじゃないですか!
あと、これから観にいく方はシャロン・テート事件とマンソン・ファミリーについて、最低限ウィキペディアで調べておくといいと思います。
いや、絶対調べてから観てください。
シャロン・テート#殺害事件の概要https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AD%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%BC%E3%83%88#%E6%AE%BA%E5%AE%B3%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81
チャールズ・マンソンhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3
さすがタランティーノ、サントラも相変わらず最高です!
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オールタイムベスト映画100 2017年06月29歳時点
何かの記念日というわけでは全然ないですが、自分が今まで生きてきた中で見た映画のベスト100を公開したいと思います。
1監督1作品の縛りを設けています。こんな縛りを設けても非常に選出が困難でした。どうしても100本以上に溢れてしまうんです。いつのまにやらこんなに映画を見ていたのだなぁ...。
順位をつけることは困難でしたので、公開年順となっています。古くは1920年代から、最近のものまで。
それではいってみよー。
オールタイムベスト映画100
1920年代
カリガリ博士
原題 :Das Cabinet des Dr. Caligari
公開年:1920
監督 :ロベルト・ヴィーネ
アンダルシアの犬
原題 :Un Chien Andalou
公開年:1929
監督 :ルイス・ブニュエル
1930年代
M
原題 :M
公開年:1931
監督 :フリッツ・ラング
フリークス
原題 :Freaks
公開年:1932
監督 :トッド・ブラウニング
フランケンシュタインの花嫁
原題 :Bride of Frankenstein
公開年:1935
監督 :ジェイムズ・ホエール
赤ちゃん教育
原題 :Bringing Up Baby
公開年:1938
監督 :ハワード・ホークス
オズの魔法使
原題 :The Wizard of Oz
公開年:1939
監督 :ヴィクター・フレミング
1940年代
ダンボ
原題 :Dumbo
公開年:1941
監督 :ベン・シャープスティーン
素晴らしき哉、人生!
原題 :It's a Wonderful Life
公開年:1946
監督 :フランク・キャプラ
1950年代
サンセット大通り
原題 :Sunset Blvd.
公開年:1950
監督 :ビリー・ワイルダー
生きる
公開年:1952
監督 :黒澤明
恐怖の報酬
原題 :Le Salaire de la peur
公開年:1953
監督 :アンリ=ジョルジュ・クルーゾー
マダムと泥棒
原題 :The Ladykillers
公開年:1955
監督 :アレクサンダー・マッケンドリック
狩人の夜
原題 :The Night of the Hunter
公開年:1955
監督 :チャールズ・ロートン
めまい
原題 :Vertigo
公開年:1958
監督 :アルフレッド・ヒッチコック
悲しみよこんにちは
原題 :Bonjour Tristesse
公開年:1958
監督 :オットー・プレミンジャー
スリ(掏摸)
原題 :Pickpocket
公開年:1959
監督 :ロベール・ブレッソン
1960年代
勝手にしやがれ
原題 :A bout de souffle
公開年:1960
監督 :ジャン=リュック・ゴダール
何がジェーンに起こったか?
原題 :What Ever Happened to Baby Jane?
公開年:1962
監督 :ロバート・アルドリッチ
スコピオ・ライジング
原題 :Scorpio Rising
公開年:1963
監督 :ケネス・アンガー
反撥
原題 :Repulsion
公開年:1965
監督 :ロマン・ポランスキー
江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間
公開年:1969
監督 :石井輝夫
1970年代前半
エル・トポ
原題 :El Topo
公開年:1970
監督 :アレハンドロ・ホドロフスキー
ワイルド・パーティー
原題 :Beyond the Valley of the Dolls
公開年:1970
監督 :ラス・メイヤー
血の魔術師
原題 :The Wizard of Gore
公開年:1970
監督 :ハーシェル・ゴードン・ルイス
バニシング・ポイント
原題 :Vanishing Point
公開年:1971
監督 :リチャード・C・サラフィアン
ヤコペッティの残酷大陸
原題 :Addio zio Tom
公開年:1971
監督 :グァルティエロ・ヤコペッティ、フランコ・プロスペリ
時計じかけのオレンジ
原題 :A Clockwork Orange
公開年:1971
監督 :スタンリー・キューブリック
燃えよドラゴン
原題 :Enter the Dragon
公開年:1973
監督 :ロバート・クローズ
ファントム・オブ・パラダイス
原題 :Phantom of the Paradise
公開年:1974
監督 :ブライアン・デ・パルマ
悪魔のいけにえ
原題 :The Texas Chain Saw Massacre
公開年:1974
監督 :トビー・フーパー
デス・レース2000年
原題 :Death Race 2000
公開年:1975
監督 :ポール・バーテル
マンディンゴ
原題 :Mandingo
公開年:1975
監督 :リチャード・フライシャー
ロッキー・ホラー・ショー
原題 :The Rocky Horror Picture Show
公開年:1975
監督 :ジム・シャーマン
喜劇 特出しヒモ天国
公開年:1975
監督 :森崎東
1970年代後半
ロッキー
原題 :Rocky
公開年:1976
監督 :ジョン・G・アヴィルドセン
悪魔のしたたり/ブラッドサッキング・フリークス
原題 :Bloodsucking Freaks
公開年:1976
監督 :ジョエル・M・リード
サスペリア
原題 :Suspiria
公開年:1977
監督 :ダリオ・アルジェント
サランドラ
原題 :The Hills Have Eyes
公開年:1977
監督 :ウェス・クレイヴン
デスペレート・リビング
原題 :Desperate Living
公開年:1977
監督 :ジョン・ウォーターズ
ザ・シャウト/さまよえる幻響
原題 :The Shout
公開年:1978
監督 :イエジー・スコリモフスキ
1980年代前半
アルタード・ステーツ/未知への挑戦
原題 :Altered States
公開年:1980
監督 :ケン・ラッセル
狂い咲きサンダーロード
公開年:1980
監督 :石井聰亙
食人族
原題 :Cannibal Holocaust
公開年:1980
監督 :ルッジェロ・デオダート
トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン
原題 :The Ninth Configuration
公開年:1980
監督 :ウィリアム・ピーター・ブラッティ
ブルース・ブラザース
原題 :The Blues Brothers
公開年:1980
監督 :ジョン・ランディス
ブレードランナー
原題 :Blade Runner
公開年:1982
監督 :リドリー・スコット
ランボー
原題 :First Blood
公開年:1982
監督 :テッド・コッチェフ
ストップ・メイキング・センス
原題 :Stop Making Sense
公開年:1984
監督 :ジョナサン・デミ
バスケットケース
原題 :Basket Case
公開年:1985
監督 :フランク・ヘネンロッター
ポリス・ストーリー/香港国際警察
原題 :警察故事
公開年:1985
監督 :ジャッキー・チェン
1980年代後半
シド・アンド・ナンシー
原題 :Sid And Nancy
公開年:1986
監督 :アレックス・コックス
ダウン・バイ・ロー
原題 :Down by Law
公開年:1986
監督 :ジム・ジャームッシュ
ブルー・ベルベット
原題 :Blue Velvet
公開年:1986
監督 :デイヴィッド・リンチ
ゼイリブ
原題 :They Live
公開年:1988
監督 :ジョン・カーペンター
ドゥ・ザ・ライト・シング
原題 :Do the Right Thing
公開年:1989
監督 :スパイク・リー
1990年代前半
グッドフェローズ
原題 :Goodfellas
公開年:1990
監督 :マーティン・スコセッシ
グレムリン2 -新・種・誕・生-
原題 :Gremlins 2: The New Batch
公開年:1990
監督 :ジョー・ダンテ
ビルとテッドの地獄旅行
原題 :Bill & Ted's Bogus Journey
公開年:1991
監督 :ピーター・ヒューイット
牯嶺街少年殺人事件
原題 :牯嶺街少年殺人事件
公開年:1991
監督 :エドワード・ヤン
バットマン リターンズ
原題 :Batman Returns
公開年:1992
監督 :ティム・バートン
ブレインデッド
原題 :Braindead
公開年:1992
監督 :ピーター・ジャクソン
裸のランチ
原題 :Naked Lunch
公開年:1992
監督 :デヴィッド・クローネンバーグ
キャプテン・スーパーマーケット
原題 :Army of Darkness
公開年:1993
監督 :サム・ライミ
フォーリング・ダウン
原題 :Falling Down
公開年:1993
監督 :ジョエル・シュマッカー
1990年代後半
カラー・オブ・ハート
原題 :Pleasantville
公開年:1998
監督 :ゲイリー・ロス
ビッグ・リボウスキ
原題 :The Big Lebowski
公開年:1998
監督 :ジョエル・コーエン
天才マックスの世界
原題 :Rushmore
公開年:1998
監督 :ウェス・アンダーソン
サウスパーク 無修正映画版
原題 :South Park: Bigger, Longer & Uncut
公開年:1999
監督 :トレイ・パーカー
ファイト・クラブ
原題 :Fight Club
公開年:1999
監督 :デヴィッド・フィンチャー
2000年代前半
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲
公開年:2001
監督 :原恵一
回路
公開年:2001
監督 :黒沢清
パンチドランク・ラブ
原題 :Punch-Drunk Love
公開年:2002
監督 :ポール・トーマス・アンダーソン
ショーン・オブ・ザ・デッド
原題 :Shaun of the Dead
公開年:2004
監督 :エドガー・ライト
デビルズ・リジェクト
原題 :The Devil's Rejects
公開年:2005
監督 :ロブ・ゾンビ
リンダ リンダ リンダ
公開年:2005
監督 :山下敦弘
2000年代後半
26世紀青年
原題 :Idiocracy
公開年:2006
監督 :マイク・ジャッジ
エグザイル/絆
原題 :放・逐
公開年:2006
監督:ジョニー・トー
パプリカ
公開年:2006
監督 :今敏
ブラック・ブック
原題 :Zwartboek
公開年:2006
監督 :ポール・ヴァーホーヴェン
ロッキー・ザ・ファイナル
原題 :Rocky Balboa
公開年:2006
監督 :シルヴェスター・スタローン
スーパーバッド 童貞ウォーズ
原題 :Superbad
公開年:2007
監督 :グレッグ・モットーラ
デス・プルーフ in グラインドハウス
原題 :Death Proof
公開年:2007
監督 :クエンティン・タランティーノ
ホステル2
原題 :Hostel: Part II
公開年:2007
監督 :イーライ・ロス
チョコレート・ファイター
原題 :ช็อคโกแลต
公開年:2008
監督 :プラッチャヤー・ピンゲーオ
息もできない
原題 :똥파리
公開年:2009
監督 :ヤン・イクチュン
2010年代
イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ
原題 :Exit Through the Gift Shop
公開年:2010
監督 :バンクシー
ピラニア3D
原題 :Piranha 3D
公開年:2010
監督 :アレクサンドル・アジャ
スーパー!
原題 :Super
公開年:2011
監督 :ジェームズ・ガン
SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者
公開年:2012
監督 :入江悠
LEGOムービー
原題 :The Lego Movie
公開年:2014
監督 :フィル・ロード、クリストファー・ミラー
マッドマックス 怒りのデス・ロード
原題 :Mad Max: Fury Road
公開年:2015
監督 :ジョージ・ミラー
パーティで女の子に話しかけるには
原題 :How to Talk to Girls at Parties
公開年:2017
監督 :ジョン・キャメロン・ミッチェル
2017年 新作映画マイベスト10
あけましておめでとうございます。今までさぼってしまったけど、今年は昨年のベスト映画をちゃんとブログに起こそうと思います。
といってもTwitterにつぶやいたやつを転載しただけの手抜きですが…。若干加筆してます!
正確には数えてないですが、今年公開された映画80本くらいの中から選出しています。
それでは10位から行ってみよー
第10位 エイリアン:コヴェナント
死ぬほど悩んだあげく本作を滑り込ませたのは、何から何まで全部好き!だからに他ならない。
ラストは「ルシファーライジーング!!」と叫んでしまいたくなるカタルシスがあった。
どうにかリドリー・スコットのためにも続編を実現させてもらいたい。
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第9位 ハクソー・リッジ
名作戦争映画のいいとこ取り、かつ新鮮な描写にあふれた最強の戦争映画。ドラマパートも訓練パートも戦闘パートも最高だった!さすがメル・ギブソン監督。
戦闘が始まった瞬間からは鼓動が早まり、そのまま開いた口が塞がらなかった。主人公が人命救助へ走る姿には畏敬の念を覚えた。
近代戦争史上、最も凄惨だったとも言える沖縄戦を、米軍側から描いたという意味でもたいへん貴重な映画である。
第8位 エル ELLE
登場人物を決して型にはめないポール・ヴァーホーヴェン監督の手腕が遺憾なく発揮された大傑作。
イザベル・ユペール演じる主人公が強烈な印象を残すが、ほかの登場人物たちも多面的な魅力に溢れており、群像劇としてもめちゃくちゃ面白い。
第7位 夜は短し歩けよ乙女
まさに湯浅正明監督ワールド!自由でドラッギーな表現が生み出した一年のような一夜の狂騒曲。
梯子酒の酩酊感、古本市のわくわく感、学園祭の高揚感、風邪ひいて寝込んだとき、恋い焦がれたとき、全てが詰まっている。
そして、その全てが昇華するラスト。圧巻でした。
何気に劇場で一番鑑賞した作品でもある。3回見ました。
第6位 ナイスガイズ!
『Papa Was a Rollin’ Stone』で軽快に幕を開ける本作は、まさに転落そのものが持つスラップスティックな面白さで終始駆け抜ける痛快な娯楽作。
特にライアン・ゴズリングのはまりっぷりが素晴らしかった。彼のマヌケな姿に何度笑わされたことだろう。ラ・ラ・ランドよりこっちのゴズリングの方が断然好き。
ラッセル・クロウの熊っぽさ、アンガーリー・ライスたんの可愛さも最高です。
第5位 パターソン
ベストに入れようとは全く思っていなかったが、今年の作品を振り返った時に不思議と心に残っていた作品。
何気ない日常を大切に生きたいと思わせてくれた。ジム・ジャームッシュ作品の中でもトップクラスに好きかも。
アダム・ドライバーの活躍には今後も目が離せない 。
第4位 ありがとう、トニ・エルドマン
長尺だがユーモアに溢れていて全く飽きない。
それどころか終盤の唖然とするしかない展開にぶっとばされたあげく、不思議な感動が押し寄せる。今までにない映像体験だった。
個人的な話だが親になったこともあり、一生大切にしたい作品となった。
第3位 夜明け告げるルーのうた
今年一番泣かされた作品。一つ一つの場面が目に焼きつくほど美しい。湯浅監督らしい終盤のエモーションの洪水に完全に飲み込まれてしまった。音楽が人生に寄り添ってくれた経験のある方には、ぜひご覧いただきたい。
湯浅正明監督作品、2本目のランクイン!衝撃の長編デビュー作『マインド・ゲーム』 から13年空けて、まさかの2作連続公開。
年明け早々Netflixにて全世界公開される『DEVILMAN crybaby』も大注目です。
第2位 パーティで女の子に話しかけるには
普通のボーイミーツガールを想像していたらまさかの展開に仰天。
パンクの衝動と10代男子の女子に対する憧憬がこんなにも豊かに表現できるとは。今の自分に一番刺さった作品。
エル・ファニングは現状ベストアクトのはまり役だと思う。なにせ首筋と腋がエロイ。首筋フェチ、腋フェチの方にはかなりおすすめです。
第1位 ツイン・ピークス The Return
大ヒットドラマが25年ぶりの大復活!劇中「25年後に会いましょう」と言っていたことが、まさか現実のものになるとは。
ってドラマじゃねえか!と突っ込まれそうだが、監督自身「18時間の映画」と言っているからいいのだ!カンヌ国際映画祭でも上映されてるし、なんならあのカイエ・デュ・シネマ誌でも1位なのだ!
毎話「なんじゃこりゃああ!こんなの見たことないいい!」となった圧倒的かつ驚異的な表現力に勝る者なし。というか「よくこんなのテレビで放送できたな」と、しみじみ思います。ありがとうSHOWTIME。
何気にキャストがめっちゃ豪華なところも素晴らしい。誰が出ているかはぜひネタバレなしでご覧いただきたい。
とにもかくにも、デイヴィッド・リンチ&マーク・フロストが生んだ奇跡です。
あ、前シリーズ&劇場版『ローラ・パーマー最期の七日間』は見ておかないと、ただでさえ謎の多いお話が、さっぱり分からないことになると思いますので、ぜひご覧ください。
とまあ今年も10本選んでみましたが、今年も10作品選ぶのに大変苦労しました。というか、そもそも10本しか選ばないなんて無理な話です。
でも、1年の映画を振り返る作業は映画好きとしてすごく楽しいものです。他の人のベスト10を見るのもすごく楽しいです。
不思議なもので、どんなに趣味の近い方のベスト10でも、いつも参考にしている評論家の方のベスト10でも、被ることはまずありません。確率的に言って当たり前といえばそうなんですけど、すごいなぁ面白いなぁと思います。
よおし、今年も映画いっぱい見るぞー!
『アダムス・ファミリー』に学ぶ理想の家庭像
2年ぶりのブログ更新になります。いやー、いつか更新しようと思っていましたが、2年経っちゃいましたか。いやー、光陰矢の如しですな。いやー。
2年の間に結婚して、子供も産まれました。完全に親バカ野郎です。
子供もできたことだし、これからどういう家庭を築きたいか、自分なりに考えてみました。そうすると、やっぱりこの一家しか思い浮かばないわけです。
思い返せば結婚前、妻に「理想の家庭像は?」と聞いたことがあります。その時、この一家の名前が即答で返ってきて「やっぱこの人最高だな!」と思ったこともありました。
その時から我が家の理想の家庭像は『アダムス・ファミリー』だったんですね。
『アダムス・ファミリー』とは
若い人の中には全く知らないという方もいらっしゃるかもしれません。一言で言い表すならば、ゴシックホラー版サザエさんと言ったところでしょうか。
元は1937年から雑誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載されていたチャールズ・アダムス原作の漫画です。
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1960年代にはドラマやアニメとなり、日本でも知られるようになります。
そして1991年、ついに映画化されます。日本でも大ヒットし、僕が子供のころは頻繁に地上波で放映されていました。車のCMにも登場するほど、お茶の間でもおなじみの一家になります。なつかしいなぁ。
なかよし一家
「仲が良いこと」は家族にとって非常に重要なことです。仲良くない人とは一緒に生活したくありませんもんね。
アダムス一家はとても仲が良いです。理想の家庭像として真っ先に思い浮かべたのは、この仲良しっぷりが脳裏に焼き付いていたからです。
まず、夫婦仲。夫ゴメズと妻モーティシアは年がら年中、愛の言葉をささやき合います。
The Addams Family (7/10) Movie CLIP - Lust in the Graveyard (1991) HD
ゴメズとフェスターの兄弟同士も仲が良いです。楽しそうに踊っていますね。マムーシュカ!
子供たち(ウェンズデーとパグズリー)もとても仲良く遊んでいます。少々刺激の強い遊びですね。
The Addams Family (2/10) Movie CLIP - The Hot Seat (1991) HD
他にも執事のラーチやハンド(人の手。それ以上でもそれ以下でもない謎の存在)も重要な家族の一員です。あ、忘れちゃいけない。おばあちゃんもいました。
アダムス一家なかよしの秘訣は、お互いの違いを認め、尊重し合うことだと思っています。だからこんなに思いやりに溢れた家庭が築けるのですね。
ナンセンスこそ美
アダムス一家はナンセンスであること(無意味で、ばかげていること)を尊ぶ一族です。僕もナンセンスなことは尊びたいと常々思っているので、たいへん勉強になります。
なぜナンセンスなことを尊ぶべきなのか。それは、ナンセンスなユーモアに理解のある人間は、物事を客観的にとらえて笑い飛ばせる人間だからです。あくまで持論ですが、そういう人間の方が人生楽しいと思います。
例えば、ウェンズデーとパグズリーは学芸会でステージ(と客席)を血糊の海にします。大好きなシーンです。
ブラーボ!無意味で過剰で美しくて最高だ!感動した!
周りに流されず、自分たちの美学をつらぬくところもかっこいいですね。世界中が敵に回っても、家族だけは味方。アダムス一家にはそういう強さがあります。
改めて、こういう家族でいたいものです。
ハロウィンの日に家族みんなで『アダムス・ファミリー』を見て、理想の家庭像を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。仮装するのもいいかもしれませんね。
The Addams Family Morticia Adult Costume アダムス・ファミリー モーティシア 大人用 ウィッグ♪ハロウィン♪サイズ:Large
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2015年 上半期の映画を振り返る
もう6月も終わりだ!今年はほんとに良作ばかりで、下半期も大作がいっぱい控えてて、大豊作な1年になりそうですな。
昨年は上半期に張り切って感想書いて、年末に書くことが無くなる、みたいなところがあったので、ランキング形式でさくっといきたいと思います。
【天上界】マッドマックス 怒りのデス・ロード
I live, I die, I live again!!
・・・はい。まだ全く興奮が覚めていない本作。まだ3回しか観れてないですが、観れば観るほど「完璧な映画」としか思えない恐ろしい作品です。リアルタイムでこれほどの映画を体験できて、本当に幸せです。本作に順位をつけるなんて、そんな罰当たりなことできません!(ランキング形式とか言っておきながら何言ってんだてめえは)
1位のはるか彼方、天上界の映画です!とにかく映画館で観るんだ!Witness me!!イモーターーーーーン!!
映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』予告編 - YouTube
【1位】22ジャンプストリート
一番笑わさせていただきました。
文字通り笑い転げました。繰り上がり当選で1位になっちゃったこいつら。ブログにも感想あげてます。
何でこんなに面白い映画が映画館で観れないんだ!皆でバカ笑いしながら観たいよ!アメリカのコメディなめんな!これからも声を大にして、アメリカンコメディを布教していきたいと思っております。
22ジャンプストリート予告編 (非公式日本語字幕) - YouTube
【2位】ワイルド・スピード SKY MISSION
涙を搾り取られました。
何気に『ワイルド・スピード』シリーズは中学のときくらいからずっと見続けているんです。シリーズ当初は、まさか回を重ねるごとにド派手アクションと観客動員数がインフレしていくような、希有な作品になるとは思ってもみませんでした。車が空を飛ぶド派手アクションはもちろん、なんと言ってもポール・ウォーカー追悼のクライマックス。目が腫れるほどに泣きましたよ。ありがとうポール。
Furious 7 - Extended First Look (HD) - YouTube
【3位】薄氷の殺人
ベルリン国際映画祭2冠!
冷たく、美しく、ヴィンヴィンなノワール映画でした。笑えるところもあるし、大好きです。ツボです。詳しくはブログをご覧下さい。
【4位】インヒアレント・ヴァイス
What's up, Doc?(どったの、センセー)
Canの『Vitamin C』が冒頭で流れた次点でベスト確定! 心の中で「ジョニー、グッジョブ!」と叫びました*1。とにかく「グルーヴィ」な本作。情報量がとにかく多く、全く処理できないまま終わってしまいました。1回観ただけでは絶対に咀嚼できない。次はトマス・ピンチョンの原作を読んでから、「グルーヴィ」な70年代西海岸へとトリップしたい!PTAにハズレなし!
映画『インヒアレント・ヴァイス』予告編【HD】2015年4月18日公開 - YouTube
【5位】フォックスキャッチャー
カンヌで監督賞を受賞
濃厚な犯罪もの、人間ドラマ、コメディ、いろいろな見方ができて超面白い!そんでもって実話っていうのがまた凄い!スティーブ・カレルも、チャニング・テイタムも、マーク・ラファロも、素晴らしすぎる演技に脱帽。役者の魅力を最大限引き出すベネット・ミラー監督の手腕はお見事。カンヌで監督賞受賞も大納得な作品です。
【6位】海街diary
是枝監督の集大成!
唯一の邦画です。公開時期が『マッドマックス 怒りのデス・ロード』と被ってなかったら、絶対に複数回観に行ってたし、順位もきっと上だったことでしょう。漫画原作でありながら、是枝監督がずっと描いてきた「家族」「血縁」のお話の集大成と言えるのではないでしょうか。それでいてエンタメ性も抜群という。。小津安二郎の『東京物語』をも彷彿とさせるような傑作だと思います。鎌倉住みてえ!!
【7位】Mommy/マミー
26歳の天才監督。現状最高傑作。
えー、わたくし、実は監督のグザヴィエ・ドランと同い年なんです。インスタ画角(1:1)という斬新な手法を用いながら、完全にそれをモノにしている。「ドラン的」としか言いようがないスタイルを、この歳で確立してしまった次点で、もう「天才」としか言いようがありません。現時点で彼の最高傑作。これからも同世代の代弁者としてどんどん傑作を生み出してほしい。応援してます。
映画『Mommy/マミー』グザヴィエ・ドラン監督 予告編 4.25公開 - YouTube
【8位】ピッチ・パーフェクト
待望すぎる日本上陸。ガールズ・アカペラ・コメディ。
2012年の映画ですよこれ!ようやく、やっと、今さら、日本公開。アメリカではすでに続編『ピッチ・パーフェクト2』が公開されており、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』『アベンジャーズ2』を抜いて全米1位という何気にモンスター作品なんですよ!アメリカのアカペラは本当レベル高いですね。びっくりしました。個性豊かなキャラクター達に下品なギャグが満載。でも最後はちゃんとアガるし泣ける。音楽のセンスも抜群に良いです。
【9位】セッション
ファッキンテンポオゥ!
予告どおり「ラスト9分19秒」は本当に奇跡的でした。観客すらも置いてきぼりにしたキチガイ2人のセッションは凄まじかった。脚本、撮影、演出、編集、どれをとっても一級品の傑作。
【10位】激戦 ハート・オブ・ファイト
筋肉っていいな
これ観て、筋トレはじめました*2。ほんと、筋肉っていいもんですね。燃えるし、泣けるし、萌える!こちらも詳しくはブログを読んでください。
映画『激戦 ハート・オブ・ファイト』予告編 - YouTube
下半期はアベンジャーズもあるし、ジュラシックワールドもあるし、スターウォーズもあるし、ムカデ人間3もあるし、グリーン・インフェルノもあるし、今から楽しみな映画ばかりです。ふふふ。年末の年間ベストがどうなるか楽しみだなー。
【オールタイムベスト!】マッドマックス 怒りのデス・ロード
ついにこの日がやってきてしまった。思えば昨年、予告を観てしまったその日から、この映画を観るために生きてきました。
予告だけでお腹いっぱいでしたが、まさか予告のテンションが2時間ぶっ通しで続く本編が待っているとは!この大傑作を観てしまった以上、この映画を観るために生まれてきたと言ってしまった方が良いでしょう。結論から申し上げると、大傑作、いや、映画史に残る大事件、いや、人類史に残る大事件、いやいや、地球史に残る大(以下略)。
ということで、まだ2回しか観れていない中で大変おこがましいのですが、久々に映画感想を書いてみようと思います。
観た者の言語野すらイカれさせる映像ドラッグ
とは言え、いざ感想を書くとなると大変困る作品である。なぜなら本作は観た人の言語野をイカれさせてしまうからだ。公開後、twitterでは「すごい」「ヤバイ」「狂ってる」「ひゃっはー!」「WHAT A LOVELY DAY!!」といった言葉が並んでいた。観るもの全てをハイにさせる紛れもない映像ドラッグと化している。確実にIQが低くなる気がする。
しかし、本作の凄いところは、それが全て計算し尽くされた映像によるものだからだ。もちろん話は単純で、バカみたいにイカれた改造車が山ほど出てきていて、ずっとそれが砂漠を走ってて、クラッシュと爆発がひっきりなしに起こってて、上映中ずーっとギター弾いてるやつとかいて(しかもギターが火を噴く!)、そんなの見せられたらさすがに頭がおかしくなるわ!って話だが、全て綿密に練られているからこそ、破綻せずに感動のクライマックスまで辿りつくことができた。聞いた話によると、脚本より先に絵コンテが出来上がっていたそうだ。それほどヴィジュアルと画作りにこだわって、この確固たる世界観を作り上げたのだ。映画を止めながら「このシーンやばいよね!」と語り合いたいが、そんなことやってたらきっと1コマずつ止めることになるので全然映画が進まないだろう。
アクション!アクション!アクション!
映画の冒頭からカーチェイスがずっと続く。狂った改造車が爆走する中で、スタントマン達が命懸けのアクションを演じ続ける。それこそ『マッドマックス2』や『駅馬車』のクライマックスシーンを観て「この興奮がいつまでも続けばいいのに・・・」と思った人は私だけではないだろう。『マッドマックス 怒りのデスロード』では、あの興奮のクライマックスシーンが、全編に渡って繰り広げられる。アドレナリン放出されっぱなしで、観ているだけでポジティブになれる。明日からもまた「生きよう」という活力を与えてくれる。これまた麻薬的な謳い文句だが、実際そうだから仕方がない。もはや私は、マッドマックスに生かされていると言っても過言ではないのだ!(自分が何を言っているのか分からなくなってきました。)
世界がどれだけ狂っていてもマックスは必ず立ち上がるのだ!
『マッドマックス 怒りのデスロード』で描かれたイモータン・ジョーが支配する世界は、シリーズの他作品と同様、非常に狂っている。核戦争から40年以上経ち、汚染により人間の寿命は半分になった。数少ない資源や食物は暴君イモータン・ジョーに独占されている。病人はただただ水をすがる。健康な若者はジョーを崇拝し、彼のためなら命を捨てることも厭わないウォーボーイズとなる。女は子供と母乳を搾取されて家畜同然の扱いを受けている。
しかし、狂っているのは映画だけだろうか。現実も対して変わらないのではないだろうか。放射能汚染に恐々とする日々。多くの人が満足な医療を受けられず、家畜同然に働かされている。信仰心から命を投げ出す若者。性別のせいで虐げられる人々。マッドマックスの狂った世界は、全て現実の投影だ。ジョージ・ミラー監督はいつだって厳しい現実を突きつける。マッドマックスシリーズだけではない。『ベイブ』や『ハッピーフィート』といったファミリー映画でも同様だ。厳しすぎる現実が壁となって現れたとき、我々は絶望するしかないのだろうか。いや、そうじゃない。マックスなら立ち上がる。マックスなら必ず立ち上がって、前に進む。それが例え砂漠のど真ん中であろうと。
言葉をどれだけ重ねてもこの映画の良さを伝えきれないのがもどかしいが、映画は観ないと良さなんて分かりっこないのだから、とにかく多くの人に観てほしい。人並み以上に映画を観ているつもりだけど、こんな映画体験は滅多にないと思う。
Mad Max: Fury Road - Official Main Trailer [HD ...
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映画感想:「22 ジャンプストリート」
ふぅぅううううううううう!!!!今年観た映画が全部吹き飛んでしまうくらいゴキゲンな映画を観たぜええええええ!!!!まだ3月だけどねえええええええ!!!!!
はい、ということで22ジャンプストリートの感想でございます。
22ジャンプストリート予告編 (非公式日本語字幕) - YouTube
待ちに待った、超待った続編
アメリカでは2014年6月に公開され、コメディとしては空前の大ヒットを記録した本作。しかしアメリカン・コメディを冷遇する我が国では全く上映する気配ナッシング。安定のDVDスルーなのでした。誰が決めているのか分からないが、こんなにヒットした映画が日本だけ上映されないと、取り残されてる気がして本当に悲しい。「ヒックとドラゴン2」未公開問題もしかり、ほんとマーケティングなんてファック・オフだな、と思う今日この頃でございます。
本作は「21ジャンプストリート」の続編。監督はフィル・ロード&クリストファー・ミラー。アニメ映画「くもりときどきミートボール」で大ヒットを飛ばした後、実写の「21ジャンプストリート」に挑戦してそっちも見事大成功。その後も「LEGOムービー」「22ジャンプストリート」と、もはや大ヒットしか産み出していないコンビといえる。監督の手腕は「LEGOムービー」の感想の中でも触れたので、詳しくはそちらをご覧いただきたい。簡単に作風を説明するならば「おもちゃ箱をひっくり返したような超ハイテンションドラッグムービー」とでも言いましょうかね!
映画という「おもちゃ」を遊び尽くせ!
あらすじを雑に説明するならば「ヤクの売人を捕まえるために大学に潜入捜査☆」以上。前作は高校が舞台で、本作ではそれが大学になっただけ。展開もほとんど同じである。アカデミー賞授賞式においてジャック・ブラックが「続編にリメイク、ありきたりな脚本ばかり」と皮肉たっぷりのジョークを歌っていたが、そんなヤジをせせら笑うかのように監督はあえて前作のストーリーをなぞってみせた。たとえ続編でも、ストーリーが同じでも、映画とはこんなにも自由で、いくらでも面白くなる物なのだ、ということを見事に証明してみせた。
「LEGOムービー」鑑賞後に確信したのは、監督が映画という「おもちゃ」を遊び尽くしているということ。今回は「続編」という「おもちゃ」を手にし、組み立ててはぶち壊しながら映画を遊び尽くしている。アドリブが非常に多く、同じ場面を違う台詞で何度も撮り直していることからもその遊びっぷりがうかがえる。ブライアン・デ・パルマの伝家の宝刀「スプリットスクリーン」でさえ、彼らの手にかかれば「おもちゃ」なのだ。彼らに任せる限り「ジャンプストリート」シリーズは無限に続いたって面白くなる気がしてくる。筆者は007並みのシリーズになってほしいと密かに願っている。
ブロマンティックが止まらない
本作の魅力はやはりジョナ・ヒル&チャニング・テイタムのコンビだろう。ブロマンス(男同士できゃっきゃする)コメディが好きでいろいろ見てきたが、トップクラスの名コンビだ。ロシア版のタイトルは「マッチョとナード」というらしいが、そのタイトル通り、ジョナ・ヒルは童貞くさいナード、チャニング・テイタムは体育会系筋肉バカのマッチョを演じ、学校内における超凸凹コンビが誕生した。
本作ではそのブロマンスっぷりが行き着くところまで行ってしまい、もはや恋人や夫婦の域だ。大学での新生活、親友同士で入学したはずなのに相方には他に気の合う友達ができてしまい、嫉妬心に駆られる。これはよくある話だし前作とも同じ展開だが、本作ではその喪失感の描き方が「失恋」そのものである。すれ違う2人、失って初めて気づくお互いの大切さ・・・て、もうこれ恋愛映画じゃねーか!暴走するブロマンティックは誰にも止められないのだ!
強烈すぎる脇役達
前作から大きく飛躍した点として脇役の面白さが格段に上がっていることを挙げたい。特筆したいのはアイス・キューブ兄貴だ。
前作から引き続き、主人公2人の鬼上司として登場する。「Fuck tha Police」なんてラップしてた人が警官役ってだけでもちょっと面白いが、ヒップホップ界きっての強面を活かしたキレ芸っぷりが最高にはまっている。前作がよほど好評だったのか、本作では出番が格段に増え、キレ芸にもより磨きがかかっている。文字通り大暴れする場面があるので心して鑑賞してほしい。
もちろん新キャラもさいこー。寮の隣部屋に住む双子を演じたルーカス・ブラザーズのお二人。「ツイーーンズ」の掛け合いが最高でした。
本作一番の超新星、ジリアン・ベル!素晴らしいコメディエンヌでした。ジョナ・ヒルとの掛け合いは抱腹絶倒!
とにかく面白いやつしか出てこないし、面白いことしか起きない!
安定のトリップ感覚
フィル・ロード&クリストファー・ミラー作品で個人的に一番楽しみにしているのはドラッギーな映像世界だ。毎回必ず(子供向けアニメでも容赦なく)ぶっ飛んだトリップ映像をぶっこんでくる。本作でも例外なく最高な(そしてふざけすぎた)トリップ映像を見せてくれた。異常なハイテンションが続く彼らの作品は、全編通してトリップ映像とも言えるだろう。本作終盤ではスプリングブレイクの狂騒と相まって、得も言われぬ高揚感を与えてくれた。
マーク・マザーズボー(Devo)のいかれた電子音楽も、フィル・ロード&クリストファー・ミラー作品を支える重要な要素だ。筆者の勝手な推測に過ぎないが、おそらく彼らはDevoの大ファンだと思う。特典映像ではDevoリスペクトな未公開シーンが収録されているのでこちらも必見。
筆者は映画を観る行為そのものが「トリップ」だと思っている。フィル・ロード&クリストファー・ミラーは、それを明け透けに表現してくれる。だからこそ彼らの作品が大好きなのだ!
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ちなみにジョニー・デップ主演のドラマ版は見たことない!